名古屋市住宅都市局は、守山区の緑ケ丘荘住宅の建て替え事業で、第1工区の擁壁工を中心とする造成工事を2019年度に進める考えだ。本年度は同工区内の既設住棟の解体工事を発注するとともに、造成工事に向けた土木詳細設計をまとめる方針。
第1工区は、緑丘商業高校の西側に隣接し、造成面積は約6500平方b。擁壁は、昭和40年代の現住宅を建設した際に設置した。老朽化が進んでいるとともに現行基準と合致していないため、新たに擁壁を築造する。現擁壁はブロック積みと上段を法面処理している。高さは最大で6b程度。新たに築造する擁壁は、擁壁と上段法面処理とする考え。擁壁の種類はブロック積み、L型擁壁、T型擁壁などの中から施工性や経済性、工期の観点で選定中だ。根入れは1200_程度は必要と見ている。
築造する擁壁は敷地外周部を囲む形となり、全体延長は約250b(やり換えと新設擁壁の合計)。
擁壁工を実施する前面道路(第1工区の南側道路)は、車道幅員が約6b、歩道は民地側の片側設置で約2b。
住宅建設部の造成は、一部で高さ2b程度の切土を行う箇所があるものの、おおむね現状のレベルを維持する方針。
場所は守山区緑ケ丘1010。
第1工区と北側で隣接する第2工区の擁壁工の詳細設計は、協和コンサルタンツ中部営業所(名古屋市中区)が担当する。第2工区の擁壁築造の延長は約130b。
緑ケ丘荘住宅は、全体敷地面積が5万6295平方b。1965年から72年にかけて21棟の住宅が完成した。耐震性の不足や老朽化に対応するため、建て替えを行う。
建て替えは全体6工区のうち、第1〜5工区で実施する。第1工区は既設住棟1〜4棟が所在するエリア。構造はいずれも鉄筋コンクリート造。規模は1棟が5階建て延べ2429平方b、2棟が4階建て延べ1473平方b、3棟が5階建て延べ656平方b、4棟が5階建て延べ656平方b。
戸数は、1工区に70戸(2棟)、2工区に35戸(1棟)、3工区に40戸(1棟)、4工区に55戸(2棟)、5工区に15戸(1棟)の計215戸(7棟)を建設する計画。
提供:建通新聞社