江戸川河川事務所は、市川市クリーンセンター(市川市田尻1003―1ほか)建て替えと共同での整備推進を目指している高谷U期地区高規格堤防の新規事業化に向け、2018年度に事業計画を検討する。事業の実現が見込まれる場合、今回の成果を基に共同事業者の市川市と協議を行い、基本設計、新規事業採択時評価、基本協定締結などを経て事業化に至るスケジュールが想定される。以降は予備設計、詳細設計、建設工事などを順次進めることになる。
事業計画検討などについては、篠崎公園地区(東京都江戸川区上篠崎1丁目)高規格堤防詳細設計、東京都葛飾区における江戸川沿川高規格堤防整備推進方策検討と併せ、建設技術研究所(東京都中央区日本橋浜町3―21―1)を委託契約の相手方として特定しており、19年2月15日の作業完了を予定。
高谷U期地区は江戸川左岸の河口から0・6km付近で計画している。業務においてはクリーンセンター建て替えとの整合を検討。さらに、浸透流・すべりなど各種解析を行い、堤防の範囲や高さなど基本事項を決定した上で、施工計画を立案し、図面を作成する。
共同事業として位置付けられている市川市のクリーンセンター建て替えは、現施設と余熱利用施設グリーンスパ市川(市川市上妙典1554)に挟まれた敷地約1・7haへ新施設を建設、既存の管理棟を改修し両建物を渡り廊下で接続する計画となっており、20〜23年度の実施設計・建設工事を経て24年度に供用開始の方向。
市は17年3月、次期クリーンセンター施設整備基本計画を策定。将来的な高規格堤防整備の可能性に配慮した施設配置・車両動線などの計画を検討するとともに、関係機関・部署との協議を継続し、両事業の円滑な推進を図る方針を示した。
また、篠崎公園地区は江戸川右岸の河口から11・5km付近において、東京都の篠崎公園事業や東京都江戸川区の上篠崎一丁目北部土地区画整理事業などとの共同事業として堤防面積約6・4ha(事業範囲約9・3ha)、延長約420m、幅約150mの堤防を整備する計画。詳細設計を取りまとめた後、19年度以降に着工する運びで、現段階では26年度の完成を目指している。
さらに、江戸川右岸の河口から18・4km付近、東金町排水場(葛飾区東金町7―27―2)周辺では、東京都葛飾区が計画している排水樋管更新などと連携した高規格堤防整備に関し、盛土検討、整備手順・スケジュール検討、概算工事費検討などを行う。