18年春の叙勲で、北越農林代表取締役の志田常弘氏が旭日双光章(不動産業振興功労)を受章した。新潟県宅地建物取引業協会の元会長として公益法人化など体制強化と業界の発展に貢献したことが評価された。社会福祉法人の理事長としても多忙な日々を送る志田氏に、喜びの声を聞いた。
受章を受け「今日に至るまでの地道な活動が認められたと思っている。大変ありがたい」と感謝の言葉を述べる。80年に不動産会社を立ち上げ、以来新潟県宅地建物取引業協会の会長や全国宅地建物取引業保証協会の副会長など重職を歴任。県宅建協会の公益社団法人移行にも力を尽くした。
不動産業に携わって45年。「業界はずいぶん進歩した」と語る。協会役員として会員の研修制度確立に取り組み、弁済保証の低減につなげた。業務の質が向上し、バブル期に見られたような悪らつな業者は鳴りを潜めたという。
自身の転機となったのが、「不動産業における新大陸発見」である介護事業への参入だ。97年に社会福祉法人を立ち上げ、ケアハウスや介護付き有料老人ホームの運営をスタート。高齢化時代のニーズを的確に捉え、40以上の施設を運営する特定社会福祉法人に成長した。「これからも努力と精進を重ね、社会に献身したい」と抱負を語り、「生涯現役を貫く」と意気込む。
profile
しだ・つねひろ 1947年8月19日生まれ。70歳。新潟市出身。北越農林代表取締役、社会福祉法人常陽会理事長。07年黄綬褒章受章。