トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2018/05/09

【神奈川】3年ぶり減の7・4万戸 県内17年度新設住宅

 神奈川県内の2017年度新設住宅着工は、戸数で2547戸減、率にして3・3%減の7万4756戸となった。前年度の水準を下回るのは3年ぶり。利用関係別に見ても、持ち家、貸家、給与住宅、分譲住宅のいずれも前年度に比べて減少した。区市町村別の状況は、大和市や横浜市都筑区、逗子市などの伸びが目立つ。いずれも分譲住宅の増加が影響した。
 国土交通省がまとめた建築着工統計調査報告で分かった。全県の利用関係別戸数は持ち家1万4006戸(前年度比6・8%減)、貸家3万1665戸(1・7%減)、給与住宅347戸(38・8%減)、分譲住宅2万8738戸(2・6%減)。分譲住宅のうちマンションは1万1208戸で12・9%の減。一戸建て住宅は5・2%増の1万6673戸だった。
 県内新設戸数の約4割に当たる3万1813戸は横浜市内。持ち家4268戸(2・7%減)、貸家1万3781戸(11・6%増)、給与住宅323戸(30・1%減)、分譲住宅1万3441戸(2・5%増)の内訳で、総戸数は前年度より4・9%増えている。
 川崎市の総戸数は24・8%減の1万2327戸。その内訳は、持ち家1303戸(13・3%減)、貸家6240戸(24・8%減)、給与住宅12戸(皆増)、分譲住宅4772戸(27・7%減)。
 相模原市の5672戸は16%の増加。持ち家が3%減少したものの、貸家が26・1%増、分譲住宅が20・1%増となったため。
 3政令市に続くのは藤沢市の3909戸で16・9%減。全ての利用関係で前年度の戸数を下回った。大和市は49・9%増加の2897戸。分譲住宅が270%の大幅増となったことが影響した。横須賀市は9・3%増の2456戸。
 戸数の減少率が大きい市は座間、鎌倉、秦野など。貸家や分譲住宅の落ち込みが全体の戸数減につながったとみられる。
 また、18年3月単月の県内新設住宅戸数は、前年度同月比18%減の5006戸。利用関係別の戸数は持ち家1034戸(3・5%減)、貸家2147戸(25%減)、給与住宅3戸(99・2%減)、分譲1822戸(1・4%増)だった。

〇全国 2・8%減の94万6396戸

 全国の17年度総戸数は、前年度比2・8%減の94万6396戸。3年ぶりに減少した。持ち家、貸家、分譲住宅の全てで前年度の着工戸数を下回ったが、リーマンショックの影響で着工戸数が激減した09年度以降では、3番目に高い水準となった。
 利用関係別の着工戸数は、持ち家が3・3%減の28万2111戸、貸家が4%減の41万0355戸、分譲住宅が0・3%減の24万8495戸となり、いずれも3年ぶりに減少に転じた。相続税対策で増加を続けていた貸家の着工は一服。分譲住宅は一戸建て住宅が2・3%増の13万7849戸で3年連続の増加となったものの、マンションが3・6%減の10万8278戸と2年連続で減少した。
 18年3月単月の戸数は、前年同月比8・3%減の6万9616戸。利用関係別では、持ち家が4・2%減の2万0576戸、貸家が12・3%減の2万9750戸、分譲住宅が3・6%減の1万9019戸といずれも減少。給与住宅は64・1%減の271戸だった。

提供:建通新聞社