文部科学省が2017年4月1日現在で実施した私立学校施設の耐震改修状況調査によると、高知県内の私立学校施設の耐震化率は85・7%で全国31位。昨年度調査より4・5ポイント上昇し、4ランク上昇した。
調査は、私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、中等教育学校、特別支援学校で、2階建て以上または延べ床面積200平方b以上の校舎(園舎)、屋内運動場、寄宿舎を対象に実施。
県内の全棟数は119棟。このうち1982年以降に建築された棟が62棟。81年以前に建築された棟は57棟で、うち52棟で耐震診断を実施し、耐震性があるとされた棟数は40棟、82年以降建築の62棟と合わせた耐震性のある建物棟は102棟で、耐震化率は85・7%。
施設別では、幼稚園と認定こども園が全棟数42棟に対し、耐震性のある棟数は34棟で耐震化率81・0%、全国42位。小・中・高・中等・特支が、全棟数77棟に対し耐震性のある棟数は68棟で耐震化率88・3%、全国23位となっている。
幼稚園と認定こども園で耐震性のない8棟のうち、18年度に3棟、19年度に1棟の耐震化を実施、4棟は取り壊す予定。小・中・高・中等・特支で耐震性のない9棟のうち、17年度に1棟を耐震化し、18年度には3棟の耐震化を実施予定、2棟は取り壊し、3棟は未定。
また、非構造部材の耐震点検と耐震対策の状況まとめでは、県内の全私立学校49校中、耐震点検を実施しているのは41校で実施率83・7%、全国平均74・6%を上回る。うち耐震対策は35校で実施済み、実施率71・4%で全国平均65・3%を上回っている。
屋内運動場でのつり天井落下防止対策状況では、全20棟中、つり天井を有していない17棟と対策実施済みの1棟を合わせ対策実施率は90・0%。全国平均の78・1%を上回っている。
提供:建通新聞社