香川県土木部は2018年度の建設業担い手確保・育成事業として、一部、年齢要件などを見直し、建設業者などへの助成制度を拡充する。社内教育(OJT)に対する支援で、継続の「建設工事人材育成促進事業」では若年建設労働者の年齢要件をこれまでの「29歳以下」から「34歳以下」に引き上げ、これら人材育成を図る事業者に賃金の一部を補助する。1人当たりの育成労働者に対する補助金額も従来の「32万円」から「39万9000円以内」に拡充した。18年度は30人(1事業者2人まで)の申請受け付けを行う予定。
申請期間は7月2〜13日。育成対象労働者は1事業者2人まで(実務経験年数3年以内)。これに実務経験年数と一定の要件を満たす従業員の「訓練担当指導者」とをセットにし補助金交付申請を受け付ける。交付決定を受けると、県が実施する事前講習として、育成対象労働者は2日間、訓練担当指導者は1日受講する。
その後、各事業者で人材育成計画(おおむね3カ月)を通じて育成対象労働者に社内教育を実施。訓練実施状況の記録と実績報告などの要件がある。
また、人材育成期間終了から1年後に育成対象労働者の雇用状況の報告も必要となる。
問い合わせ先は県土木部監理課契約・建設業グループ、電話087(832)3506・3507。詳細は香川県ホームページ「香川県建設業担い手確保・育成ポータルサイト」に掲載。
この他の支援内容は次の通り。
【職業教育訓練支援事業】
■レディーメード訓練
上半期(4〜9月)受講分は9月3〜20日。下半期(10月〜18年3月)受講分は19年2月1〜20日。
県内の公共職業能力開発施設などを活用し職業訓練を実施する事業者などに訓練費の一部を補助。具体的には四国職業能力開発大学校(丸亀市)、ポリテクセンター香川(高松市)で実施する能力開発セミナーを従業員が受講した場合の受講料(事業者負担の場合に限る)を補助する。18年度から従業員29歳以下から34歳以下に引き上げた。補助金額は受講料の2分の1、訓練期間中の訓練受講者の賃金(1時間当たり香川県最低賃金価格※16時間上限)としている。
■オーダーメード訓練
職業訓練機関に委託し従業員らに対する職業訓練を実施した場合の訓練費用を補助。18年度5件程度の申請受け付けを行う予定。受講者数は原則5人以上(年齢制限なし)。補助対象者は県内に主たる営業所のある建設業許可業者や県内の建設産業団体・組合など。補助金額は訓練の受講に要した経費(上限20万円)、訓練期間中の訓練受講者の賃金の一部(1時間当たり香川県最低賃金価格※上限16時間)。
【建設技術資格取得支援事業】
申請の受け付けは9月3〜11月30日。若年の建設人材のキャリア形成を支援するため、建設業で必要とされる技術資格の取得に要する経費の一部を補助する。補助対象者は施工管理技術検定資格(1級、2級)や登録基幹技能者(全種類)で、18年度からは電気通信工事施工管理技士が加わった。年齢要件は1級資格を受験する場合に34歳以下、登録基幹技能者講習受講の場合に34歳以下、2級資格を受験する場合、29歳以下となる。
対象経費は施工管理技術検定の受検手数料(学科・実地)、施工管理技術検定の講習会受講料(講習に係る教材費を含む)と、登録基幹技能者講習の受講料。
補助額は受検手数料または登録基幹技能者講習の受講料の全額に、施工管理技術検定の講習会受講料の2分の1を加えた金額、もしくは3万円のいずれか低い額とするなど、補助額で従来より拡充した。18年度は100人分程度の補助を行う予定。
提供:建通新聞社