国土交通省関東地方整備局が、若手技術者を活用した業務の成果について品質を確保できているか検証したところ、総合評価落札方式(簡易型1:1)による委託案件と比べ平均業務成績に大きな差がないことが分かった。同局は引き続き、品質確保や若手技術者の育成への効果を検証しながら試行していく。2018年度からの新たな試行では、「簡易な参加表明書」を用いた審査を8月以降に公示する案件から適用していく。24日に開いた建設コンサルタント業務などの入札・契約に関する説明会で明らかにした。
同局では総合評価落札方式(簡易型)で委託する難易度の比較的高くない業務を対象に、若手技術者の配置に対する加点を15年度から試行している。16年度に完了した業務のうち試行件数の多かった測量の業務成績を見ると、若手技術者を活用した案件の平均点が77・4点だったのに対し、総合評価(1:1)の平均点は76・9点とほぼ変わらなかった。
簡易な参加表明書による審査は、参加表明が10者を超えた際に指名先の選別を効率化するためのもの。詳細参加表明書のフォーマットに必要事項を入力すれば簡易参加表明書を自動作成できるようにし、受注者の事務負担も抑える。
この他の試行の検証結果では、総合評価落札方式(標準型1:3)での「技術者評価の重視」について17年度からヒアリングを省略するなど手続きを見直したところ、試行件数が12月時点で12業種19件となり、16年度の3業種6件から大きく増えた。この方式は評価テーマを設定せず、配置予定技術者の業務成績や技術提案の実施方針を重視するというもの。
提供:建通新聞社