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建通新聞社四国
2018/04/24

【高知】高知県市長会議 防災対策など国に要望

 高知県内の11市長が重要課題について審議し、共通認識を深め、国や関係機関に対して要望する「高知県市長会議」が18日、南国市で開催され、各市が提案した防災対策など29の議案が承認された。
 このうち安芸市の横山幾夫市長は、市庁舎の移転先決定や、手続き・用地取得に向けた期間が必要なことから、現在2020年度まで決まっている緊急防災・減災事業債制度を21年度以降も延長するよう要望した。
 室戸市の小松幹侍市長は、橋梁大規模修繕・更新補助制度の事業要件が全体で3億円以上が対象となっていることについて、見直しを要望するとともに、国の直轄診断、修繕代行の拡充を求めた。また、二級河川河口部の護岸嵩上げが早期に実現できるような支援対策も要望した。
 土佐清水市の泥谷光信市長は、防災安全社会資本整備交付金の対象予定だった道路整備が、交付要件の見直しによりほとんどが交付対象外となったことを受け、道路の維持管理での自主財源の増加は財政負担が大きく、適切なメンテナンスが難しいとし、交付要件の緩和を求めた。
 四万十市の中平正宏市長は、社会資本整備予算の長期安定的な確保を要望。有利な起債制度などによる継続的な支援や、橋梁点検についての財政・技術・体制整備の支援充実、地域の優良な建設企業が安定して経営できるような環境整備などを求めた。
 香南市の清藤真司市長は、海岸堤防の地震・津波対策について、直轄事業以外の海岸も耐震調査結果を基に直轄並みの事業として迅速・確実な防災対策を進めることができるよう、技術的・財政的支援を要望した。
 香美市の法光院晶一市長は、現在耐震性貯水槽の設置に係る費用のみが補助対象となっているが、今後の早急な整備に向け用地取得や設計などの費用も補助対象に拡充してほしいと求めた。
 この他、宿毛市が公営・改良住宅の建て替えに係る財政支援拡充、須崎市が南海トラフ地震対策特別措置法での防災集団移転促進事業の見直し、安芸市が四国8の字ルートの早期実現、四万十市が四国横断自動車道の整備促進についてそれぞれ要望、承認を受けた。
 今回の議案は、四国市長会、全国市長会での審議を受けた後、国へ要望される。

提供:建通新聞社