横浜市財政局契約第1課は2017年度に2825件、総額1535億円の工事(財政・水道・交通の3局分)を契約した。前年度に比べ件数は5件減、金額も107億円減で、とりわけ金額の落ち込みはWTO工事の減少が要因だ。中小企業と市内企業の受注率については件数が90%前後、金額が70%台後半で、いずれも前年度から上昇している。
17年度契約工事の入札契約方式別状況は▽WTO一般競争入札=1件(3件減)、26億円(118億円減)▽条件付き一般競争入札・低入札価格調査(総合評価方式)=135件(17件増)、111億円(47億円増)▽条件付き一般競争入札・最低制限価格=2409件(13件増)、1214億円(9億円減)▽指名競争入札=7件(3件減)、5億円(1億円増)▽随意契約=273件(29件減)、178億円(28億円減)―で、総合評価方式のみ件数と金額の両方が前年度を上回った。
また、工種別では▽土木=1620件(38件減)、769億円(50億円減)▽建築=344件(35件増)、279億円(107億円減)▽設備=861件(2件減)、487億円(50億円増)―となっており、建築の件数と設備の金額が前年度を上回っている。
―「市民病院」含めば128億円増、1772億円に―
金額の落ち込みの要因となった前年度のWTO工事は、下水道雨水幹線のシールド2件(土木、総額約58億円)と横浜環状北西線の橋梁上部工2件(建築、総額約86億円)。ただ、集計外の医療局病院経営本部が契約した市民病院の診療棟工事4件(建築1件約158億円、設備3件総額約78億円)を加えると、件数は1件減にとどまり、金額については一転して約128億円増の1772億円となる。
単月で見ると、件数は4月(488件)・6月(308件)・8月(257件)・9月(298件)・10月(333件)・12月(229件)の6カ月、金額は4月(319億円)・8月(114億円)・10月(136億円)・11月(135億円)の4カ月で前年同月を上回っていた。
全体のうち中小企業の受注は2645件(35件増)、1171億円(27億円増)で、受注率は件数が前年度から1・6ポイント上昇し91・3%、金額も6・7ポイント上昇して76・3%となった。また、市内企業の受注は2552件(41件増)、1162億円(49億円増)で、受注率はこちらも件数が1・8ポイント上昇し88・1%、金額も7・9ポイント上昇して75・6%に達した。
工種別に見ると、建築の中小企業と市内企業の受注率は金額が前年度から2桁上昇。また、設備の中小企業と市内企業の受注率は件数、金額ともに前年度より上昇しながらも全工種の平均を下回っている。
提供:建通新聞社