徳島市の市立体育館(とくぎんトモニアリーナ)利用者有志(県内5競技団体)が、徳島市に対して新たな体育館の建設を要望する活動を行った。17日に県卓球協会、県バスケットボール協会、県バトミントン協会、県バレーボール協会、県ハンドボール協会の各代表10人が市役所を訪問し、代表して県卓球協会の吉岡宏美会長(徳島銀行頭取)が遠藤彰良市長に陳情書を手渡した。
築40年の現施設は、耐震補強は完了しているものの、雨漏りや設備などの老朽化が著しく、早急な対策が求められている。陳情書ではこの点の他「客席が2階の固定席約1500席と不足し、エレベーターもなく障害者や高齢者の競技観戦が困難な上、競技場面積や選手控室なども不足しているため、全国規模の大会の開催が困難な状況になっている」とし、早急に新体育館の建設計画を進めるよう求めた。また、現地での建設となる場合、約3年間はスポーツをする場がなくなるため、現地以外での建設を強く求めている。
要望の中で吉岡会長は、各種競技の全国大会が開催できる規模の施設を整備すれば、市の観光など経済面での波及効果が期待できる点を強調。遠藤市長も「とくぎんトモニアリーナは市のスポーツ振興のまさに拠点。新しい体育館の整備の重要性は十分認識している」とした上で「できるだけ早く検討に取り掛かりたい」と返答した。
現施設の規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ5831平方b。1978年9月に完成した。耐震補強を2013〜15年度にかけて行っているが、手狭で老朽化が著しいとし、市はこれまでに計2回総合体育館の建設についての陳情を受けている。16年度にまとめた第5次総合計画「まちづくり総合ビジョン」(17〜26年度)では、19年度の整備計画策定を掲げるなど、対応を進めることにしており、今後早期の検討委員会の設置、そして整備計画の策定に向けた取り組みが期待される。
提供:建通新聞社