名古屋市健康福祉局は、八事斎場の再整備に向けた2018年度の調査業務を発注する方針だ。17年度に実施した調査結果を踏まえて、施設の在り方や必要な機能、事業手法などについて、より精査した調査を実施する考え。官民連携手法(PPP/PFI)の導入に向けた検討を本年度の調査に含めるかどうかは検討中としている。
現在の八事斎場は、鉄筋コンクリート造地下1階地上1階建て延べ1863平方b。敷地面積は1万6134平方b。待合棟の他、動物炉(2基)を備えた獣し棟、約130台分の駐車場などを配置する。火葬炉は普通炉44基と大型炉2基を備えている。所在地は天白区天白町八事裏山69。
同局は既存斎場の改修案と改築案の2案を17年12月に提示。改修案は、斎場棟は既存建物を引き続き利用。火葬炉は最大で15基を置くとした。整備期間は4年以上で、事業費約24億円を見込んでいる。改築案は、既存の火葬炉を稼働させながら、新たな斎場施設を敷地内に建設するとした。新築後、既設棟は解体撤去する。新施設の規模は鉄筋コンクリート造3階建て。火葬炉30基を備えることができる。整備に必要な期間は8年以上、事業費は約96億円と見積もった。
15年度に供用を開始した第二斎場には火葬炉30基を配置している。市の火葬需要のピークは42年を見込んでおり、第二斎場の稼働率が平均40%程度で推移する中で、八事斎場に必要な炉数や機能の精査する必要がある。八事斎場に独立した告別・拾骨室がないことや、単身世帯が増加する中で、斎場に求められる施設内容を精査する考え。
18年度の調査を踏まえて、再整備基本方針の策定を見据えている。19年度以降に再整備計画を策定する工程が見込まれる。
提供:建通新聞社