東日本建設業保証富山支店は18日、17(平成29)年度第4回「建設業景況調査」の結果をまとめ、公表した。
四半期ごとに集計しているもの。調査企業は新川、富山、高岡、砺波の各地区から業種や完工高、資本金のバランスを踏まえ抽出。項目ごとに1月から3月の今期(第4四半期)実績と4月から6月の来期見通しを算出した。回答は62社。
項目別の数値を見ると、「業況等」の地元建設業界の景気は今期、悪い傾向が弱まった。自社の業況では、悪い傾向が続いている。来期の地元建設業界の景気は、悪い傾向が強まり、自社の業況は悪い傾向が相当強まる見通しだ。
今期の「受注総額」は、減少傾向が弱まり、官公庁工事および民間工事とも同様に減少傾向が弱まった。来期の受注総額は、減少傾向がかなり強まる見込みであり、特に官公庁工事で減少傾向が強まる方向。
「資金繰り」は今期、厳しい傾向が続いており、来期も同様の基調が続くもよう。
今期の「金融」は、銀行等貸出傾向で容易な傾向が続いており、短期借入金利は下降傾向に転じた。来期の銀行等貸出傾向は、容易な傾向がやや弱まる見込み。
「資材」関連は今期、資材価格で上昇傾向が若干弱まった。来期は、資材の調達で困難な傾向に転じる方向であり、資材価格は上昇傾向がかなり強まるもようだ。
今期の「労務」は、建設労働者の確保で困難な傾向が続いており、賃金も上昇傾向が続いている。来期の建設労働者の確保は、困難な傾向が続く見通しで、賃金は上昇傾向が強まる見込み。
今期の「収益」は、減少傾向がかなり弱まった。減少の理由では、『完成工事高の減少』が最多となり、『競争激化』、『天候条件(不良)』が続いた。来期の収益は、減少傾向が著しく強まる見通しだ。
今期の経営上の問題点では、『受注の減少』と『人手不足』が同数で並び、続いて『従業員の高齢化』、『競争激化』の順となった。