米子市和田浜工業団地内に計画されている木質バイオマス発電事業に係る環境影響評価(予測)が18日開かれた米子市議会都市経済委員会に報告された。
同発電施設はシンエネルギー開発(株)が経済産業省資源エネルギー庁の再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の認定を受け事業を計画しているもので、当日は同社、同社から環境影響評価の調査を受託しているウエスコ関係者が参考人として出席、評価予測について説明した。
結論としては「本事業は周辺地域の環境に著しい影響を及ぼすものではないと考える」とした。今後は市と地元(大篠津、崎津、和田)住民等による協議会を設置した上で、公害防止協定など締結する動きとなる。
この日報告された環境影響評価(予測)では、施設からの影響(排気筒からの影響など)に関しては、大気汚染面は現況の濃度の10分の一未満とし現況にほとんど変化を与えないとし、騒音面などに関しても設備の配置を工夫することなどで対応可能とした。また、地元住民から懸念の声が聞かれた燃料輸送に関する運搬車両の排ガス対応などの問題に関しては、当初は燃料船が境港のふ頭に着岸している日数、1カ月約8日間に集中して発電所に運ぶ計画(1日当たり40〜50台)だったが、境港に燃料倉庫を新たに造り、一部、そこで貯蔵する計画に変更するとした。これによって日を延べて運べることになるため10d〜20dトレーラーが8〜16台/日に減らせるとした。
同発電所はボイラーの発生蒸気を用いた気力発電(水冷式)。発電出力は55万4000kw。燃料は輸入バイオマス(ヤシ核殻、木質ペレット)を用いる。
日刊建設工業新聞