九十九里地域水道企業団は、2018〜27年度の10か年を計画期間とする経営戦略をまとめた。10か年の投資計画では、事業費234億7158万円で東金取水場電気設備更新工事、長柄浄水場中央監視制御設備更新工事などの更新改良事業を実施するほか、事業費12億2288万円で、水資源機構が管理する房総導水路施設の老朽化対策及び耐震化を図るため、設備更新や導水路の耐震補強など房総導水路施設緊急改築事業を行う。
経営の基本方針は、15年3月に策定した新水道ビジョンに掲げた施策目標を経営の基本方針とした。投資計画では、取り組みが急がれる耐震化対策を優先的に進め、併せて、水需要に対応した安定的な浄水処理や用水供給事業を行うため、施設整備、老朽化施設の更新や延命化を図る。
また、民間資金を活用したPFI、DBO方式の導入等や、施設・設備の廃止・統合(ダウンサイジング)、施設・設備の合理化(スペックダウン)、施設・設備の長寿命化等の投資の平準化などについては、18〜19年度の2か年で策定する「浄水施設及び基幹管路の中長期整備計画」の中で検討する。
資本的収支のうち、建設改良費の年度別事業費は▽18年度=20億1286万6000円▽19年度=28億9863万2000円▽20年度=20億8095万8000円▽21年度=29億7542万9000円▽22年度=27億8705万8000円▽23年度=14億1251万4000円▽24年度=25億3086万8000円▽25年度=17億2164万円▽26年度=29億1098万9000円▽27年度=39億6510万4000円。
また、拡張工事費は▽18年度=1229万3000円▽19、20年度=各8057万4000円▽21年度=8057万3000円▽22、23年度=各8057万4000円。
投資計画の概要は次の通り。
【更新改良事業】
▽18〜27年度(234億7158万円)=@東金取水場電気設備更新工事(18〜20年度)A長柄浄水場中央監視制御設備更新工事(18〜20年度)B光浄水場薬品沈澱池耐震補強工事(18年度)C光浄水場導水管耐震化工事(19年度)C東金浄水場電気設備更新工事(21〜22年度)D長柄取水場(T)取水ポンプ棟耐震補強工事(23年度)E長柄浄水場(U)次亜塩素酸ナトリウム注入設備更新工事(24年度)F光取水場受変電配電盤設備更新工事(25年度)G長柄取水場(U)電気設備更新工事(25〜26年度)H長柄浄水場(T)電気設備更新工事(27年度)
【房総導水路施設緊急改築事業】
▽18〜20年度(12億2288万円)=水資源機構が管理する房総導水路施設の老朽化対策及び耐震化を図るため、各施設の電気・機械設備の更新工事、導水路の耐震補強工事等を行う。
【その他】
▽水資源機構施設管理費負担金(18〜27年度)52億2094万円=水資源機構が管理する奈良俣ダム、霞ヶ浦開発、房総導水路の施設管理費負担金▽浄水場施設、基幹管路の中長期整備計画策定業務委託(18〜19年度)2148万円=中長期の浄水場施設及び基幹管路の更新計画及び整備計画の策定を行う。