18年度建物解体 19年度以降開発工事 ジャパネット案が有力 4月中に正式決定 三菱重工業樺キ崎造船所幸町工場一帯における跡地活用の公募に関して同社は、佐世保市のジャパネットホールディングを中心とした企業グループを優先交渉権者に選定する方針を固めた。今月中に正式決定し、夏ごろ契約を結ぶ。18年度中に建物を解体し撤去。土壌汚染対策の後、土地を売却する予定であるため、大規模な開発工事は19年度以降となる見通しだ。
専用スタジアムや商業施設など計画 公募対象となっていたのは、JR長崎駅と浦上駅の間に位置する約7fの同社敷地(長崎市幸町6ノ12)。ジャパネットは不動産会社などと連携しグループを結成。2万3000人収容の専用スタジアムをはじめ、アリーナやホテル、マンション、商業施設の整備を計画。約5年後の施設完成を目指す。
同跡地活用の公募には、ジャパネットホールディングを中心とした企業グループのほか、JR九州など全部で五つの企業グループが選考対象に絞られ事業計画を提案。審査では地域経済への波及効果や土地取引額などが重視された。長崎商工会議所など地元経済3団体もこれまでに、長崎市に対し要望。「長崎の活性化につながる」などとして、構想実現を求めていた。
三菱側は、すべての事業を他地区に移管する工場再編計画を2015年に発表。「幸町工場跡地活用検討会(Area Happiness Project)」といった組織を発足し、不動産としての有効な活用策の検討を開始。県や長崎市にも相談しながら活用方策を模索していた。
幸町工場跡地のまちづくりコンセプトとして同社は、長崎の街に新しいライフスタイルと仕事を創出することを目的に、『住む・働く・楽しむ』という三つの視点を設定。「豊かな暮らしを実現する長崎駅北部の新拠点」と位置付け。コミュニティなどの機能を付加することで、活気あふれるまちづくりの実現を目指す。