日本型枠工事業協会福井県支部(長谷川岳史支部長)は、毎月の『第4土曜日を休業日』と定めて、6月からの全面的な運用開始へ、発注機関や元請ゼネコンら取引業者に対し、理解と協力を呼び掛けている。
同支部では協会全体の動きを踏まえ、若年層の一層厳しい雇用環境に強い危機感を持ち、課題克服には労働条件(働き方)の改善が不可欠と判断。家族の応援や感謝も得られるほどに業界イメージを変えていくことが急務と考え、具体的に行動を起こすこととした。
長谷川支部長は「このまま入職者の減少が続けば、10年や20年先には型枠業界がなくなってしまうかもしれない」などと専門技術者の減少と高齢化の加速を危惧し、今回「(無理を承知で)各作業所における若干の工事工程計画の修正も受け入れてほしい」と強く要望する。「今後もなお一層、躯体専門工事業者と元請の総合建設業がしっかりとスクラムを組み、安全で品質と環境の整った構造物をお届けするために」と重要性を強調。建設産業全体の発展を図るためにも必要な対策(労働時間の見直し)である点を示した。
なお、石川と富山両県の型枠工事においては、すでに(16年4月から)第4土曜日の休業日化に踏み切り、労働環境の改善に成果を上げているという。福井県においても今対応によって型枠工事業界の健全な発展にむけ、経済的な地位の向上とともに施工技術の改善にもつなげたいなどとしている。
第4土曜日完全休日の重要性
長谷川支部長
・担い手の確保にむけ、特に若者の休日を重視する意向や意識に沿う
・建築躯体業界の10年先を見据え、必要不可欠な措置(システム対応)
古宮副支部長
・福井県は担い手の高齢化率が北陸で一番高く検討を昨年から本格化
・先行する石川や富山両県(16年4月から施行)にならって進めたい