北海道建設新聞社
2018/04/11
【北海道】南幌町内の浄水場を移転改築 事業費に30億円を試算
長幌上水道企業団は、第2浄水場の更新を計画している。老朽化した施設を近隣に移転改築するもので、事業費には約30億円を試算。処理能力は1日当たり2500m³を見込んでいる。本年度は実施設計を進め、2019年度から3カ年で施工する計画だ。
南幌町南9線西15にある第2浄水場は1976年に建設。整備から40年以上が経過し老朽化が進んでいるほか、耐震化も施されていないことから更新することにした。
現施設は、千歳川から1日当たり5960m³の原水を引いており、処理能力は1日当たり5460m³。横流式沈殿池2池を備え、急速ろ過方式で処理している。
この浄水場を現在地から北西約300mの南8線西15に移転改築する。今後の人口減少を見込み、容量サイズを落とし、1日当たり3500m³の原水を引き、1日当たり2500m³を処理する施設を構想。処理方法は、より安全な水が供給でき、維持管理の労力が少ない膜ろ過方式を採用する。
本年度は事業費約8500万円を投入し、実施設計に着手。来年3月までに業務を完了させ、具体的な施設規模などについて詰め、19―21年度で施工する考え。供用開始は21年度中を予定しているが、試運転の関係で22年度にずれ込む可能性もある。既存施設に関しては新施設の供用開始後に、解体や利活用方法などの方針を決める。
同企業団は、長沼町にある第1浄水場、南幌町にある第2浄水場のほか、石狩東部広域水道企業団から水の供給を受けており、3系統で町民などに水を供給。このうち、第2浄水場の供給範囲は南幌町の一部、2790戸となっている。