再生可能エネルギー施設の開発事業を手掛けるレノバ(東京都千代田区大手町1ノ7ノ2)は、津市、亀山市、伊賀市にまたがる布引山で計画する「(仮称)三重布引風力発電事業」について、「対象事業を実施しない」ことを決め、環境影響評価法(第30条)に基づく「事業の廃止」を公告した。同手続きにより、布引山一帯で、一部地域が重複する二つの事業で、環境影響評価手続きが並行して進められていた状態が解消されることになった。
同事業は、津市芸濃町など3市にまたがる布引山地の対象面積約651fに、風力発電機を最大15基設置し、最大6万7500`hの発電能力を有する発電事業で、17年8月に計画段階配慮書の手続きに着手し、方法書の縦覧を2月までに終えていた。
同地域では、シーテック(名古屋市瑞穂区)が、別事業として「(仮称)ウインドパーク布引北風力発電事業」を先行して計画していた。面積が約1931fで、レノバ側の事業実施想定区域の最南端の一部を除き、範囲内の東尾根で重複していた。
シーテック側の事業は、17年6月に計画段階配慮書の手続きに着手し、同年10月の方法書の手続き後、知事意見を18年3月に得ていた。今後、同法に基づく準備書の手続きが見込まれる。
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建通新聞社