県土整備部が所管する2018年度の治山事業に7億5500万円が内示された。内訳は国庫補助事業が4億3000万円、農山漁村地域整備交付金に3億2400万円。前年度(8億4500万円)に比べて1割程度減少しており、交付金の削減が影響した。
補助事業では昨年5月、土砂が崩落した智頭町市瀬地区の山頂対策に新規着手する。今後3年間の事業費は1億円。昨年秋から「災害関連緊急治山事業」を導入して谷止め工などを整備しており、流出土砂の供給源になった山頂部の裸地対策に本腰を入れる。18年度事業費は2200万円で、植生工や筋工に取り組む。
また、一昨年前の県中部地震により山地が崩壊した伯耆町宇代地区でも固定工に着工するなど、計7地区の対策を促進する。
一方、交付金事業は鳥取市福井地区、同市百谷地区の山腹工や流路工が最終年度。このほか倉吉市大河内地区など16地区で災害を未然に防ぐ予防工事を進める。
治山事業について、同部は「県中部地震で被災した地区を優先している。三朝町内などでは今年度内に大方のめどをつけたい」(治山砂防課)と話している。
国内示額は一部を各県土整備事務所と局に配分した。補助事業が県の当初予算を上回って内示されており、「6月補正」で手当てする。
日刊建設工業新聞