日本工業経済新聞社(茨城)
2018/04/04
【茨城】下館河川が鬼怒川緊急対策に92億円/18年度主要事業
国土交通省下館河川事務所は、2018年度の事業概要をまとめた。鬼怒川緊急対策プロジェクトの事業費には17年度当初から10%増の92億2300万円を計上し、用地取得や家屋補償を実施して堤防整備、樋管改築、さらには河道掘削を推進する。小貝川の改修では、取手市新川地区で樋管改築と堤防整備を行う。18年度の事業費(諸費を除く)は122億2900万円で、17年度当初と比べると6%増加。
鬼怒川緊急対策プロジェクトは、2015年9月の関東・東北豪雨で大きな被害を受けた本県の鬼怒川下流域(守谷市〜筑西市)で緊急的な治水対策を行うもの。18年度は、河川激甚災害特別緊急対策事業に80億1100万円、河川大規模災害関連事業に12億1200万円の合計92億2300万円を計上した。これは、17年度当初と比べると10%の増額。
用地取得や家屋などの補償を実施するとともに、堤防整備、樋管改築、堤防整備と合わせた河道掘削を実施する。
18年度の発注計画によると、右岸豊坂排水樋管改築工事(常総市坂手町)、右岸鴻巣排水樋管改築工事(常総市豊岡町)、左岸船玉伊佐山地区整備工事(樋管改築、水路改築、築堤工など、筑西市船玉)、右岸花島町築堤工事(常総市花島町)などを順次、発注していく(18年度発注計画は本紙4月3日付10面に掲載)。
鬼怒川ではそのほか、河川改修事業を栃木県宇都宮市石井町地区で低水護岸整備を実施する。
一方、小貝川の河川改修事業には5億6800万円。取手市新川地区で大夫落樋管の改築と合わせて堤防整備を行う。
鬼怒川・小貝川の維持管理では、堤防除草、河川巡視、河川管理施設の定期的な点検・整備を実施する。
水辺整備では、17年度に堤防整備が完成した常総市上三坂地先と下妻市前河原地先の鬼怒川においてリバースポット(管理用通路など)を整備し、良好な水辺空間を創出する。