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建通新聞社(神奈川)
2018/04/05

【神奈川】横浜市 JV工事の一部金額帯に混合入札

 横浜市は条件付き一般競争入札で発注するJV対象工事の一部金額帯に「混合入札」を導入するとともに、技術力結集型JVの結成を求める施工規模が大きい案件の構成員数を2〜3者とする。最低制限価格・調査基準価格の算定に当たり、水道・下水道施設の設備工事などで直接工事費の積算項目だった「設計技術費」を現場管理費の積算項目に移す。2018年度の入札契約制度改善策として4月10日以降の公告分で運用を始める。
 条件付き一般競争入札で発注するJV対象工事はこれまで、不調に伴って再発注する場合などに限り、JVだけでなく単体でも参加できる混合入札を採用。技術力結集型JVの構成員数は2者を原則としながらも、施工規模が大きい案件については3者にすることができるようになっていた。
 JV対象工事は単体対象工事に比べ入札参加者数が少なく、技術力結集型JVも3者となれば構成員集めを含めて参加のハードルが高い。その一方で、市内企業が相応の規模の工事で元請け実績を積んできた状況などもあるため、18年度から運用を見直すことになった。
 一部金額帯に混合入札を導入するJV対象工事は土木、建築、電気、管の4工種で、それぞれの金額帯を▽土木=5億円以上7億円未満▽建築=7億円以上〜10億円未満▽電気、管=2億円以上3億円未満―と定めた。技術力結集型JVは施工規模が大きい案件の構成員数を「3者」から「2者または3者」に改め、構成員を集めやすくして入札参加者の増加につなげる。
 最低制限価格・調査基準価格の算定に際して、水道・下水道施設の設備工事などでは直接工事費(算入率100%)の積算項目を▽直接工事費▽機器費▽設計技術費▽製作原価▽処分費▽その他経費―の六つで運用してきた。
 ただ、このうち設計技術費については国や他都市の多くが現場管理費(算入率90%)の積算項目に分類しているため、市もならって設計技術費の分類を直接工事費から現場管理費に移行。18年度から直接工事費の積算項目を5項目、現場管理費の積算項目を▽現場管理費▽据付間接費▽技術者間接費―の三つに設計技術費を加えた4項目にして運用する。これに伴い直接工事費、現場管理費のそれぞれで歩掛かりが変わるという。
 18年度の入札契約制度改善策は、これらの他にも▽社会保険未加入業者の原則全排除▽落札候補(予定者)通知後の書類提出期限の延長▽入札不調時の予定価格と最低制限価格・調査基準価格の公表―がある。

提供:建通新聞社