県土整備部は「防災・安全交付金」を活用する2018年度当初の砂防事業をまとめ、3日までに各県土整備事務所と局に予算配分した。国交付金の認証内示を受け配分した額は22億4100万円。国認証額は前年度を上回っており、同部では「昨年の九州北部豪雨を踏まえて手厚い配分があった」(治山砂防課)と説明し、今後本格的な執行態勢に入る。
各県土への配分状況は▽鳥取県土5億6100万円(砂防11カ所、急傾斜地崩壊対策23カ所、地すべり1カ所)▽八頭県土4億8200万円(砂防16カ所、急傾斜7カ所)▽中部県土4億0700万円(砂防9カ所、急傾斜8カ所)▽米子県土3億6500万円(砂防13カ所、急傾斜6カ所)▽日野県土3億6900万円(砂防16カ所)▽本庁5500万円
通常砂防では湯梨浜町麻畑の川上川で新規工事着手するほか、火山砂防は伯耆町丸山の佐陀川で工事用道路から堰堤工に着工する。急傾斜地崩壊対策は智頭町の大内木下地区、湯梨浜町の藤津1地区などで法枠工や擁壁工を促進する。
さらに同部によると、国認証額が県の当初予算を上回った差額7億5000万円を「6月補正」で手当てし、上積みする。
昨年7月の九州北部豪雨後、国交省は全国の中小河川を緊急点検。対策プロジェクトを推進することにしており、一部は17年度補正に取り込んで前倒しした。同部の場合、「2月補正」を加えた18年度の砂防事業費は前年比1・67倍となり大幅に増える。
日刊建設工業新聞