北海道建設新聞社
2018/04/04
【北海道】鉄道運輸機構が本年度発注見通し WTO対象でトンネル7件
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は2日、2018年度の鉄道建設事業概要と発注見通し(工事情報)を公表した。北海道新幹線新函館北斗―札幌間の事業費は370億円で、前年度当初比2.8%増となった。WTO対象はトンネル工事7件を予定。新小樽―札幌間に建設する札樽トンネル(延長2万6230m)は、札幌市街地の地下に施工する札幌工区を第3四半期(10―12月)に入札する予定だ。
全体延長2万6230mで計画する札樽トンネルのうち、札幌工区はシールド工法を採用して8420m区間を掘削するほか、シールドマシンを地下に下ろす立て坑を整備する。第3四半期に入札執行し、工期は約91カ月となっている。小樽市内の銭函工区では、山岳工法による4000mの施工を第4四半期(19年1―3月)に入札する。
このほか、長万部町内で新規着工する豊野トンネルと国縫トンネルは第4四半期に、八雲町内の二股トンネルは第2四半期(7―9月)に入札する。羊蹄トンネル有島工区は、シールド工法とNATMの利点を併せ持つSENS(センス)工法を採用して4180mを施工する。
委託業務では、長万部駅高架橋をはじめ、高架橋や河川橋梁の詳細設計などを進めていく。
鉄道・運輸機構の新幹線に関する18年度事業費は前年度当初比32%増の3505億円に上る。北海道新幹線関連は新函館北斗―札幌間に370億円、新青森―新函館北斗間に30億円が計上された。貸付鉄道施設改修は同額の13億円で、青函トンネルの機能保全に向けた防災事業に充てる。