産学官民の技術や知恵を総動員するためのプラットホームとして、「インフラメンテナンス国民会議四国地方フォーラム」(フォーラムリーダー・矢田部龍一愛媛大学教授)が立ち上がり、26日に高松サンポート合同庁舎で初会合が行われた=写真。
効率的で確実なインフラメンテナンスの実現、技術マッチングと新技術・制度などの地域実装に係る協働を目的とした異業種交流の場となるもので、産学官民から約80人が参加した。今回は▽第1班―メンテナンス技術者の人材確保▽第2班―路面陥没等危険要因の対策とデータベース化▽第3班―長寿命化を視野に入れた、橋梁の維持管理上の課題▽第4班―除草作業における課題―をテーマに討議。1班は自治体、各企業の技術者不足など人材確保・育成を課題に討議。技術継承を重視し資格保有者の採用の他、大学等シーズ側とのマッチング策を挙げた。2班は下水道管などの管路老朽化、地下水など吸い出し、アスファルト骨材の飛散による路面陥没など重大事故の要因、道路管理状況や技術開発の動向などについて情報共有。四国の自治体に即した劣化対策や簡易舗装など、課題解決策を深掘りした。
3班は橋梁など構造物で劣化、損傷が顕著な伸縮装置や桁端部での情報共有とメンテナンス技術や補修設計などの効果的な手法を議論。止水構造の在り方や清掃の徹底などを重視した。4班は高齢化の進行や労働者不足の中で、特に狭隘(きょうあい)路肩での除草作業を課題に挙げ、「コスト、ひと、モノ」の面から作業の効率化や構造的な対応などを議論した。
提供:建通新聞社