神奈川県内広域水道企業団は、綾瀬調整池や西長沢浄水場ろ過池など19施設の浮上対策を検討する。空水時の地下水位上昇に伴う躯体浮上を想定した初めての取り組み。2018年度中に調査や恒久的対策の検討などを進め、必要な整備の実施に備える見通し。
空水時において、降雨などによって周辺の地下水位が上昇した場合を想定。浮力による躯体浮上を防止する対策を検討するもの。作業期間は19年1月31日まで。
具体的には現地調査や水位計算などを実施。地下水集水管などの排水施設が設置されている場合には、その排水能力を確認する。浮上防止に向けては、恒久的な対策(地下水排水管布設、躯体重量の増加)だけでなく、工事期間中の仮設的な対策(仮設ポンプによる地下水排水など)も含めて比較検討する。
対象施設とその有効容量などは以下の通り。
▽伊勢原調整池(2)(伊勢原市日向1272ノ2)―2万立方b
▽藤沢調整池(藤沢市稲荷1ノ127ノ58)―2万立方b
▽小雀調整池(横浜市戸塚区小雀町2408)―3万立方b
▽朝比奈調整池(横浜市栄区上郷町長倉1499ノ159)―1号池1万5000立方b、2号池1万5000立方b
▽太田和調整池(横須賀市平作4ノ783ノ6他)―1万立方b
▽西長沢浄水池(川崎市宮前区潮見台4ノ1)―5万立方b
▽西長沢調整池(川崎市宮前区潮見台4ノ2)―6万立方b
▽相模原浄水池(相模原市南区下溝2714)―2万3000立方b
▽相模原調整池(1)(相模原市南区下溝2714)―2万立方b
▽相模原調整池(2)(相模原市南区下溝2714)―4万立方b
▽伊勢原調整池(1)(伊勢原市日向1297)―4万立方b
▽綾瀬調整池(綾瀬市吉岡887)―調整池(1)5万立方b、調整池(2)5万立方b
▽保木調整池(横浜市青葉区美しが丘西2ノ49ノ6)―2万立方b
▽港北調整池(横浜市都筑区二の丸14)―3万3600立方b
▽淵野辺調整池(相模原市中央区高根2ノ1936ノ3)―1号池9000立方b、2号池6000立方b
▽矢指調整池(横浜市旭区矢指町1194)―1号池1万2000立方b、2号池1万8000立方b
▽有馬給水井(海老名市中河内1767)―5000立方b
▽西長沢浄水場沈でん池(川崎市宮前区潮見台4ノ1)―12池
▽西長沢浄水場ろ過池(川崎市宮前区潮見台4ノ1)―36池
提供:建通新聞社