トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2018/03/17

【新潟】2パターンの発注方式導入/橋梁事後保全脱却モデル事業/新潟市 

 新潟市は15日、第5回橋梁アセットマネジメント検討委員会(委員長・丸山久一長岡技術科学大学名誉教授)を開き、モデル事業の実施結果と課題について情報共有を図った。事後保全脱却モデル事業は、第1回の実施結果を踏まえて技術面を考慮し、設計・施工同時期発注方式と設計・施工時差発注方式の2パターンを導入する方針を確認した。
 冒頭、本多均土木部長が「市内の橋梁は約4000橋あり、政令市で3番目の数。維持管理が重要課題であり、引き続きご協力いただきたい」とあいさつ。丸山委員長は「試行錯誤しながら、市民生活に貢献したい」と語った。
 議事ではモデル事業の進ちょく状況を報告。このうち、事後保全脱却モデル事業で実施経過と設計・施工各社のヒアリングによりまとめた課題が示された。第1回目は3工区(全12橋)を対象に概算数量発注による設計・施工同時発注方式で実施。橋梁修繕のスピードアップを図るための措置だが、発注時概算数量の工事想定や数量が実際の調査結果と大きく離れ、予算枠内での内容調整に時間を要した上、必要な対策が一部実施できなかった。また、施工者が設計段階で提案や改善を行うような技術的工夫の余地が少なく、同時発注の効果が薄いなどの課題が浮き彫りとなった。
 これらの課題を踏まえ、今後は工種が限定される複数橋梁を対象とした設計・施工同時期発注方式のほか、技術的工夫が必要な橋梁を対象とした設計・施工時差発注方式を加えた2パターンでモデル事業を継続する方針を確認。委員からは「地域や劣化状況にこだわらず、求められる技術なども踏まえて広い視点から対象橋梁を選定する必要があるのでは」との声が挙がった。

hokuriku