福島建設工業新聞社
2018/03/16
【福島】復興祈念公園/夏にも基本設計入り
東北地方整備局と県が検討してきた、本県の復興祈念公園の基本計画案が大枠で固まった。パブリックコメントやシンポジウムなどを通じて市民意見を把握し、夏ごろまでに最終決定する。並行して基本設計者選定手続きを進め、基本計画策定後、設計に着手する。
15日に福島市の福島テルサで開いた同計画検討調査有識者委員会(委員長・横張真東京大学大学院工学系研究科教授)の最終会合で素案を示し、大筋で了承を得た。
基本計画は、復興祈念公園の空間構成をはじめ、踏まえるべき基本的事項をまとめるもので、今後具体的に進める整備や管理運営の基本的な方針となるもの。
同公園は、東日本大震災の被災地3県に国と県で整備する。本県は前田川を挟んだ双葉・浪江両町境約50fを計画区域とし、区域内の空間構成を固めた。
基本理念は「生命(いのち)をいたみ、事実をつたえ、縁(よすが)をつなぎ、息吹よみがえる」に設定。国営追悼・祈念施設(仮称)をはじめ、震源方向の海や東京電力福島第一原子力発電所、震災遺構や復興が進む市街地等を望める展望地などを整備する。
隣接地に計画されている、県のアーカイブ拠点施設などと連携した野外フィールド、心のよりどころ、支えとなる伝統行事の継承活動の場、憩いと潤いの場となる花や緑を育むスペースなどを整備する。