九州地方整備局鹿児島港湾・空港整備事務所が進める指宿港海岸直轄海岸保全施設整備で、導流堤は逆瀬川が135m、丹波川は125mとなり、提案延長より15m短くなることが分かった。2018年度の検討事項は、離岸堤区間の護岸や養浜、排水施設(導流堤)の実施設計を予定。9日、侵食対策施設整備検討委員会で事務局が報告。政府予算案の事業計画では、18年度事業費に3億〜21億円程度を見込んでいる。
これまでの取り組み状況は、離岸堤整備の140mが完成。延長の長い突堤(大山崎)の取り扱いは、地元住民代表等で組織するワークショップで利用するかなどをグループ討議で意見をまとめ、管理面等は関係機関等と調整を諮ることにしている。
海岸整備においては、養浜工の実施を検討。そのため、温泉地下水への変化を把握するため、試験養浜砂の候補地として山川漁港の浚渫土(陸揚げ後)を利用し、砂むし温泉砂浜の南側端部で実施を計画。
離岸堤整備中のモニタリング調査結果は、水質と庭質について、工事に伴う地形変化による有機汚濁化等の影響はないと結論付けている。
18年度の検討事項のうち、突堤区間では平面配置や大山崎の構造検討を継続して進め、摺が浜と山王川の突堤でも検討を始める。さらに、公有水面埋立申請書作成を完了させる。
同事務所の久保敏哉所長は「離岸堤に続く次の整備は突堤区間。特に、大山崎は高波などを防護する機能が重要となる。整備局の実験場で水理模型により、断面実験等を進めている」と現状を話した。