国土交通省はこのほど、「鹿児島港国際クルーズ拠点整備事業」を2018年度予算に向けた、新規事業採択時評価の手続きことを明らかにした。事業化に道筋がついたことに、三反園訓県知事は「大型クルーズ船が2隻同時に並んで接岸できる日本初のクルーズ専用ターミナルとなる」と胸を躍らせた。同日、県議会一般質問で大園清信議員(自民党・鹿児島市・郡区)に状況を聞かれ答弁した。
計画によると、大型化と同時寄港に対応するため、既存岸壁の陸側に22万t級が接岸できる水深12m岸壁1バース(410m)のほかに、ふ頭用地0.9haを造成。水域施設は、水深12mで泊地0.3haと航路・泊地5.8haの計6.1haで浚渫を予定。
また、県とロイヤル・カリビアン・クルーズ(本社・アメリカ)が応募した「官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾」に同省が追加選定。RCLが旅客ターミナルと屋根付き通路を建設するほか、隣接地に県がバス駐車場を設置する。運用開始年は、22年を予定している。
三反園知事は「これまで、難しかった予約の重複や16万t級を超えるクルーズ船への対応も可能となる。鹿児島港において、国内トップレベルの受け入れ環境が整う。今後も新たな岸壁の早期整備に向けて全力で取り組む」と意気込みを述べた。
■鹿市南部に特別支援学校
今月中に知事視察
鹿児島市の桜ケ丘6丁目にある県立桜丘養護学校に高等部がないことから、県議会の各会派が鹿児島市南部地域への特別支援学校整備を求めている。保護者とも面会した三反園知事は「3月中には現地視察を行い、必要な対応をしたい」と今後の方針を示した。古川仲二教育長は「教育環境の狭あい化が顕在化しつつある」と現状を述べた。
大園議員の質問に答えたもので、旧農業試験場跡地に設置した鹿児島盲学校隣接地での早期整備を要望した。