ホテルの建設ラッシュが激化する金沢市内で、また新たな着工の槌(つち)音が響き始めた。旧北國銀行本店跡地で計画されている共立メンテナンス(東京)の和風ブランド「(仮称)御宿 野乃金沢」で、国道157号沿いで表面化していた建設計画がすべて動き出した格好であり、ホテルストリートへの面構えが整う。
計画によると、建設規模は、RC造13階建て延べ1万1368・52平方メートル(建築面積1073・83平方メートル)。建設場所は同市下堤町1―1、下松原町31―2で、敷地面積については1636・08平方メートル。
今月から工事に着手し、2019(平成31)年10月の完成、11月中旬の開業を目指す。施工は前田建設工業で、設計は共立エステート・現代綜合設計(大阪市中央区)JVが担当。
客室数はツインやダブル、シングルなど全307室を予定。従来のビジネスホテルにない新しい発想で業界の先駆けとなった大浴場を最上階の13階に設けるほか、ビジネスやファミリー、カップル、海外からの旅行者といった国内外の幅広い宿泊形態に柔軟に対応していく構えだ。
共立メンテナンスでは北陸新幹線の金沢開業に伴い、沿線エリアに新ブランドとなる和風プレミアム「御宿野乃」を展開中。一昨年6月には富山市で「天然温泉富山剱の湯 御宿野乃」(151室)、同年7月には長野市で「天然温泉善光の湯 ドーミーイン長野」(153室)を新たに開業しており、今回の「(仮称)御宿野乃金沢」の客室はこれらを大きく上回る307室で宿泊ニーズを取り込んでいくものとみられる。