日本工業経済新聞社(山梨)
2018/02/28
【山梨】公共事業費175億 県が補予算案追加上程
県は27日、開会中の2月定例県議会に対して総額177億円余を追加する一般会計予定予算を上程した。公共事業費は過去3番目の規模となる175億円超となり、防災・減災対策に費用を充てる。
一般会計の追加補正予算規模は177億1594万1000円となり、開会時に提出の分(△89億9260万3000円)と合算の補正規模は87億2333万8000円となる。
追加補正分の公共事業費は175億7067万5000円となり、豪雨などの自然災害に備えて、河川や砂防堰堤、治山施設の整備をはじめ、道路における法面対策、新山梨環状道路などに費用を投入する。防災・減災対策へは138億2000万円が配分された。
また、TPP関連対策として果樹農業競争力強化へ向けて生産基盤整備を進めるとして21億5000万円を、国直轄事業への負担金15億6000万円、県単で4000万円を割り振っている。
追加補正公共事業の概要は次のとおり。
【防災・減災対策事業】
◆森林環境部=15億円
・県内全域において間伐などの森林整備実施(森林整備101h)
・緊急的、集中的な流木災害防止治山対策などを椎進(山梨市白張沢地内ほか24カ所)
◆農政部=11億5000万円
・農業用施設の長寿命化と耐震化対策を実施(11地区)
◆県土整備部=111億7000万円
・自然災害リスクを回避するため、災害時の安定的な道路交通を支える代替路等の整備推進(国道140号新山梨環状道路東部区間)
・災害時の安定的な道路交通を確保する防災・減災対策(国道358号ほか34カ所の法面防災)
・九州北部豪雨等を踏まえた再度災害防止対策やハード・ソフト一体となった水害・土砂災害対策(鎌田川ほか8カ所・水害対策、竹の沢ほか95カ所・土砂災害対策)
【TPP等関連対策事業】
◆農政部=21億5000万円
・果樹農業の競争力強化に向けた農業生産基盤の整備(14地区)
・中山間地域における収益力の向上に向けた農業生産基盤の整備(16地区)
◆国直轄事業負担金=15億6000万円
・防災・減災事業としての道路、治水・砂防、治山、かんがい排水施設整備
◆県単独公共事業=4000万円
・甲府市が行う甲府駅周辺土地区画整理事業への助成
※追加補正の課別予算は次号以降に掲載