長生郡市広域市町村圏事務組合(茂原市上永吉2101、管理者・田中豊彦茂原市長)の新年度予算は、一般会計が対前年度当初比23・8%減の57億465万円となった。主要事業では、ごみ焼却施設基幹的設備改良事業に限度額30億2619万円(18〜22年度)の債務負担行為を設定。新最終処分場建設事業で基本設計や地質調査などの事業費を計上するとともに、生活環境影響調査業務委託に1811万2000円の2か年継続費(2018〜19年度)を設定した。
ごみ処理施設は、老朽化した施設について基幹的設備改良事業により延命化を図る。本年度は「ごみ処理施設基幹的設備改良事業に伴う計画書等の策定業務」を環境施設コンサルタントに委託した。
同施設は、1期工事として1996年3月に処理能力81t/日の3号炉及び粗大ごみ処理施設36t/5hを長生郡長生村藪塚1115―1に建設。その後、2期工事として99年3月に熱回収効率を高めた処理能力144t/日の1、2号炉(発電出力1700kw)を増設した。既存の工場はS・RC造地下1階・地上4階建て4900u(粗大ごみ処理施設含む)。炉形式は全連続燃焼ストーカ方式。施工は日立造船が担当。
一方、新最終処分場建設事業には用地購入費1億1000万円、不動産鑑定業務171万6000円、用地測量業務3932万3000円、地質調査業務1036万8000円、基本設計業務1644万9000円、生活環境影響調査業務1017万4000円など総額1億8936万6000円を計上した。
新最終処分場は、残余容量がひっ迫した状況にあることから、次期最終処分場を整備する。本年度で候補地を選定し、新年度で用地を取得する計画。埋立容量は15年間で約13万立方mを見込む。本年度は候補地選定支援等業務を環境技術研究所に委託した。
同組合の最終処分場は、82年6月に茂原市下永吉に埋立容量3万3450立方mを整備。89年1月には睦沢町佐貫に埋立容量14万862立方m、浸出処理能力75立方m/日の一般廃棄物佐貫最終処分場を建設。さらに06年7月には茂原市大沢地先に埋立容量9万3300立方m(埋立面積1万4000u)、浸出処理能力55立方m/日のエコパーク長生を建設した。
このほか一般会計の主要事業は次の通り。
【総務費】
▽温水センター浴場棟・プール棟施設修繕=1503万6000円
【衛生費】
▽第二次地域計画策定業務委託=270万円▽汚泥再生処理センター長期包括運営業務=9411万2000円▽ごみ焼却施設補修工事=3600万円▽高圧受電設備遮断器更新工事=370万円▽ごみ処理施設屋上防水工事=540万円▽二酸化炭素消化設備CO2容器更新工事=200万円▽ごみ焼却施設基幹的設備改良工事=1195万7000円▽粗大ごみ処理施設補修工事=628万4000円▽エコパーク長生補修工事=2400万円▽佐貫最終処分場補修工事=400万円▽佐貫最終処分場法面工事=3200万円▽し尿処理場解体工事=2億647万7000円
【消防費】
▽消防機庫新築2棟=5736万6000円▽消火栓新設12栓=1440万円
【債務負担行為】
▽ごみ焼却施設基幹的設備改良事業=30億2619万6000円(18〜22年度)
【継続費】
▽新最終処分場生活環境影響調査業務委託=1811万2000円(18年度1017万4000円、19年度793万8000円)
▽ちば消防共同指令センター部分更新負担金=7897万9000円(18年度789万8000円、19年度7108万1000円)