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建通新聞社四国
2018/02/27

【徳島】徳島病院と東徳島医療Cを統合新病院整備へ

 独立行政法人国立病院機構は21日、「東徳島医療センターおよび徳島病院の機能統合に伴う新病院に関する基本構想」を明らかにした。徳島県の地域医療構想を踏まえ、吉野川市にある徳島病院の機能を板野町の東徳島医療センターに移転・統合し、両病院が有する医療機能の充実・強化などを図る。機構本部はまだ具体的な整備スケジュールを示していないが、今のところ2022年度をめどに統合を図る計画だ。また、統合後閉鎖となる徳島病院の跡地利用についても今後、地元自治体などの意向も踏まえながら検討することにしている。
 基本構想によると、新病院の病床数は、両病院の現在の病床数630床から150床ほど減り、480床程度とする予定。診療科は15診療科。両病院の有する筋ジストロフィーを含む神経・筋疾患難病や重症心身障害、結核を含む呼吸器疾患に関する各専門的な医療、また、神経・筋疾患や呼吸器疾患に関する臨床研究といった機能はそのまま維持させ、将来にわたり実施できる体制づくりの確保と患者の療養環境の充実を図る。
 整備方針では、東徳島医療センターの敷地内に徳島病院の入院患者の受け入れに必要な新病棟を整備する他、診療科数の増などに対応した外来管理棟とサービス棟を整備する。機能面では、両病院の小児科の集約化と併せて徳島大学病院などの周産期医療施設の後方支援として、ポスト新生児集中治療室(NICU)を現在の8床から12床程度に増床。また、リハビリテーション機能の集約化で回復期から先駆的リハビリテーションまで一体的に実施できるようにするなど、医療機能の集約による充実と強化を図る。この他、新病棟に入院患者と在宅療養患者などのコミュニケーションの場を設置するなど、患者の療養環境の向上にも努めることにしている。
 なお、新病棟の整備に当たり、徳島病院の入院患者や家族に意向調査を実施した上で必要となる病床数を整備するため、今後計画病床数は変更する可能性もある。いずれにしても今後基本計画を策定する中で内容を具体化させていく考え。
 両病院についてはこれまで、東徳島医療センターで「外来管理棟建替整備工事」を16年度から、徳島病院で「外来管理治療棟等建替整備工事」を17年度からそれぞれ計画していたが、採算性の問題などから17年度になって事業の中止を決めていた。また、機構は徳島県が進めている地域医療構想の中で東部構想区域に所在する両病院の在り方を検討。昨年12月に開かれた調整会議で両病院の機能再編案を示していた。

提供:建通新聞社