横浜市港湾局は本牧ふ頭(中区)の再編で、新たな施設整備の事業化に向けた検討を2018年度にスタートさせる。CD突堤間最奥部の埋め立てやB突堤先端への大深度耐震強化岸壁築造、BCコンテナターミナルの拡張、国際フィーダー(国際コンテナ戦略港湾で外航航路と接続する内航コンテナ航路)の船ための岸壁築造などを対象に挙げている。18年度当初予算で1000万円の経費を確保して、整備方法や事業スキーム、概略工程・概算事業費などを検討。19年度以降の関係者協議などに役立てるデータをそろえたい考えだ。
本牧ふ頭のコンテナ取り扱い機能を強化するのが目的。検討対象の施設整備は14年12月改訂の横浜港港湾計画で大半を規定している。
具体的に見ると、CD突堤間最奥部の埋め立て規模は面積4・5fで、ふ頭用地を創出してBCコンテナターミナルとD1・4・5コンテナターミナルの一体運用を可能にする。
B突堤先端の大深度耐震強化岸壁は水深16b、延長310bの「BC2岸壁」。現在のB4岸壁や物揚場などを撤去して、既設のBC1岸壁(水深16b、延長390b)と連続させる格好だ。併せて前面に水深16bの航路・泊地29・7fを設けることになっている。
BCコンテナターミナルの拡張(約46f→56f)は既設のB2・3岸壁の用途を物資補給からコンテナに切り替えることへの対応だ。
一方、国際フィーダーの船のための岸壁は延長300bで、CD突堤間最奥部の埋め立て地前面に築造することを想定。国際コンテナ戦略港湾としての機能を高める上で必要と見ており、今後の港湾計画の変更などで位置付ける方向だ。
18年度は▽国際フィーダー船用岸壁に必要な水深▽CD突堤間最奥部の埋め立て地に求められる機能(荷さばき、蔵置、ふ頭内道路など)▽BC2岸壁の築造などに関わる国との役割分担▽拡張を踏まえたBCコンテナターミナル内のレイアウト―といった課題を整理。その上で整備方法や事業スキーム、概略工程・概算事業費などを検討していく。
提供:建通新聞社