徳島市は、北沖洲にある中央卸売市場の施設耐震化を含む老朽化対策や市場機能の強化について、最終的に施設を更新することに決めた。2018年度は市場整備を計画的に推進するため、基本構想の策定に着手する。3月8日に提出する当初予算案には市場基本構想策定事業費300万円を盛り込んでいる。
1973年2月に供用した中央卸売市場について、場内施設が老朽化し、また、複数の主要施設が耐震性能を満たしていないことなどから、市はこれまで耐震補強または施設更新による整備を検討していた。今後は、2018年度から基本構想の策定などに着手し、施設概要などを固める。20年度には国の第11次整備計画に向けた事業実施計画を提出する運び。21年度以降にこの計画に基づき、設計や工事など施設整備を推進していくことにしている。
現市場の所在地は北沖洲4ノ1ノ38(水産物荷受所は南沖洲5ノ8ノ78)。敷地面積は10万1600平方b(水産物荷受所は2019平方b)。市が14、15年度に実施した耐震診断結果によると、鉄筋コンクリート造4階建て延べ3050平方bの水産冷蔵庫棟はIs値が0・61で、耐震基準(Is値0・6以上)を満たしたものの、鉄筋コンクリート造4階建て延べ1321平方bの管理棟のIs値は0・53で、基準を下回った。
また、鉄骨一部鉄筋コンクリート造2階建て延べ8000平方bの水産棟のIs値は0・14、同造2階建て延べ1万7000平方bの青果棟はIs値0・15で、いずれも震度6から7クラスの地震で倒壊または倒壊する危険性が高いと判断されるIs値0・3未満だった。
提供:建通新聞社