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建通新聞社
2018/02/22

【大阪】適切な工期設定、週休2日など意見交換

国土交通省近畿地方整備局と日本建設業連合会関西支部(松崎公一支部長)は2月20日、大阪市内で意見交換会を開き、適切な工期設定と週休2日、総合評価落札方式、コンクリート構造物の温度ひび割れについて改善点などを話し合った。
 適切な工期設定と週休2日については、同協会支部委員が実際の工事現場3カ所(橋梁架け替え、橋梁上下部、トンネル)に出向き、ヒアリング。設計ガイドラインにのっとった協議や土木工事の条件明示の手引き、工事進捗定例会議が有効であることを確認。併せて、土日に稼働する場合のルールの明確化や雨天日の設定根拠の開示が必要だとした。
 トンネル工事については、3班2方施工で休日は夏季と年末年始の休暇だけで計画されており、4週6閉所の実施が困難な状況を説明。同支部は今後、同様の形態での工事発注に際しての配慮を求めた。
 整備局側は、「設計変更などさらなる徹底を図る」「雨天日は係数で処理しているが、非稼働日の設定根拠については今後検討していきたい」とした。
 4週6閉所の件は、「一昨年の夏に公示したもの。現在では4週6閉所にそぐわない工事条件と認識している。適切な条件設定を考えていく」と答えた。
 総合評価方式は、「施工上の留意点記述・交渉方式」「最高得点を配点上限に補正した按分方式」の新たな試行、自由提案方式の継続と詳細配点・採点方法の事前公表を同支部が求めたのに対し、自由提案方式の詳細配点・採点方法について整備局は、係数により算出していることを明かした。
 コンクリート構造物の温度ひび割れの検討については、「施工承諾や入札時の技術提案など、受注者負担でやっていることが多く、一定のルールが必要ではないかと認識している。本省に上げて検討を進めたい」と回答した。
 松崎支部長は、「総合評価審議結果を見るとわれわれの意見を数多く反映してもらっている。設計労務単価の引き上げなど業界の後押しにも感謝したい。社会保険加入の適正化を進めていく」と話した。
 近畿地整の井上智夫企画部長は、「働き方改革を進める上で、設計労務単価の引き上げは重要視している。ただ実態は専門工事業者の賃金が上がっていない。本省を含め最大の関心事になっている」とし、専門工事業者との協力をさらに進め、引き上げた設計労務単価が業界全体に行き渡るよう努力することを促した。