県土整備部は、2017年度内の工期完成が見込めなくなった土木公共事業の繰越額242億円(一般事業を除く)をまとめた。2月補正後の土木公共事業費は548億円となっており、4割超(44・1%)の事業を18年度に繰り越す。
きょう22日開会の2月定例県議会に提案する同部の繰越額は114億5200万円。国17年度補正を追加した2月臨時会までに承認された127億2400万円と合わせ、繰越総額は241億7600万円に膨らんだ。
繰り越しが増加傾向に転じた16年度の224億円を18億円程度上回る。
同部はゼロ県債の積極活用で「発注の平準化」に取り組んでおり、繰越額の減少に成果が表れはじめている。ただ17年度は、昨年秋の台風18・21号被害などによる災害公共29億3300万円に加え、年明けの国補正が重なり繰越額の増加につながった。
業界にとって新年度前半の展望は、これら繰り越し事業にゼロ県債36億円が加わり、春先の仕事量が一定程度確保されることになりそうだ。
同部が2月補正に要求する繰越額114億円の内訳は、道路橋りょう事業59億9200万円、河川事業10億4500万円、砂防事業15億2700万円など。
同部では年度内に発注を残している事業を翌債工事として18年度にまたいで工期を設定。2月県議会で補正予算など先議議案が可否決定される3月7日(予定)以降に入札する。
日刊建設工業新聞