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建通新聞社(東京)
2018/02/21

【東京】都 多摩NT再生へ指針策定

 東京都都市整備局は「多摩ニュータウン地域再生ガイドライン」を策定した。「イノベーションをリードする持続可能な都市づくり」をテーマに、居住者やまちの“高齢化”が進む多摩ニュータウンを再生するための都の取り組みとして、住宅や生活基盤などのストックを時代に合わせてリニューアルするとともに、大規模な低未利用地などを有効に活用して多摩イノベーション交流ゾーンの一翼を担い、充実していく道路・交通ネットワークの効果を最大限に生かしたまちづくりを進める。今後、ガイドラインを基に地元市や民間事業者と連携し具体的な取り組みを進めていく。
 住宅や生活基盤といったストックのリニューアルとして、公有地を活用した土地交換などにより都市機能を再配置する。公的賃貸住宅団地の建て替え・改修などと並行し、創出用地を活用して介護・子育て・医療などの施設を配置する。廃止した学校跡地も活用することで団地全体の建て替え期間を短縮する。
 分譲住宅団地は、都のマンション再生まちづくり制度を活用するなどして旧耐震基準の建物の建て替えや改修を促す。公的賃貸住宅と一体的に開発した分譲住宅団地については、公的住宅建て替えの際の創出用地の活用などと連携した事業化も検討する。
 大規模な低未利用地を有効活用し、商業・産業施設を積極的に誘致して「多摩イノベーション交流ゾーン」の拠点を形成する。併せて道路沿道の土地利用を転換し、企業や研究所などの機能を誘導。公的団地のリノベーションなどによって留学生の住まいを確保する。
 南多摩尾根幹線の4車線化整備の早期実施や、神奈川県側の都市計画道路との接続の検討を進めるなど、道路・交通ネットワークの充実させるとともに、その効果を生かしたまちづくりを進める。
 これら多くの事業を円滑に進めていくため、都は都市計画の調整や主要な都市基盤の整備・維持・更新に取り組む。また、都営住宅の建て替えに伴う創出用地や低未利用地を活用し、地元市や民間事業者による多機能で複合的なまちづくりを促す。
 また、都や都住宅供給公社、UR都市機構など住宅管理者には、社会経済状況の変化に対応した住宅需要を考慮・検討し、住宅の建て替えやストック活用、用地創出によるまちづくりへの貢献を求める。

提供:建通新聞社