愛知県建設部は2018年度、広域型の総合評価落札方式で、「企業の技術力」「配置予定技術者の能力」の工事成績評定点の評価対象に、国土交通省中部地方整備局が発注する同業種工事も追加する。また、19年度から完全週休2日制工事の取り組みも総合評価の評価項目に追加することを決めた。これに向けて18年度から、完全週休2日を実施できた工事に対し、取組証を発行する。4月1日公告の工事から適用する。
工事成績の評価については、これまでは県が発注した工事の成績だけを評価の対象としていた。このため、受注者に偏りが生じている。所在地要件を設けない広域型では、入札者が2〜3者程度の案件が多い。そこで、より多くの企業に入札に参加してもらうため、県発注工事に加え、中部地整発注工事の工事成績評定点についても評価することにした。過去3年間のいずれか1件の工事の成績評定点を評価する。16年度の広域型の発注件数は85件だった。
評定範囲は、土木関係工事では、県発注工事は上限83点以上、下限75点以上、中部地整発注工事は上限82点以上、下限78点以上とする。建築関係工事では、県発注工事は上限81点以上、下限75点以上、中部地整発注工事では上限80点以上、下限76点以上に設定した。県、中部地整それぞれの評定点の平均点に合わせた。
完全週休2日制工事は現在、発注者指定型と請負者希望型の二つの取り組みを実施しており、18年度も引き続き進める考え。18年度からは、週休2日を90%以上達成した工事に対し、取組証を発行することにした。この取組証について、19年度から「地域精通度・地域貢献度」の評価項目に加える。具体的な配点などは18年度の状況を見ながらこれから検討していく。完全週休2日制工事は17年10月末までに、発注者指定型で21件、請負者希望型で28件取り組んでいる。
この他、建築関係工事の工事成績で、評定範囲を平均点に合わせて変更する。
18年度の総合評価落札方式の運用ガイドラインは、3月中旬に県のホームページに掲載する予定だ。
提供:建通新聞社