日本工業経済新聞社(茨城)
2018/02/17
【茨城】本県は単純平均2・4%増/3月から適用の労務単価
国土交通省は16日、3月1日から適用する公共工事設計労務単価を公表した。本県は47職種全てが上昇。単純平均値は前回2017年2月改定単価に比べ2・4%引き上げられた。このうち伸び率が最も大きいのはトンネル特殊工で7%増。以下、トンネル世話役3・9%増、ブロック工および高級船員3・8%増、土木一般世話役および普通船員3・5%増と続く。
国土交通省等が本年度に行った公共事業労務費調査に基づき決定したもので、全国48職種の平均値は1万8632円。昨年3月の改定時と比較して単純平均で2・8%増となった。
今回の調査から追加された週休2日や休日拡大に伴う休業手当の支払い実態等に関しても単価に反映されている。
単価の大幅な引き上げが行われた13年度以降、6年連続前年度比で伸びており、6年間で43・3%上昇したことになる。
主要12職種では、前年度比で交通誘導警備員Bが3・69%増、交通誘導警備員Aが3・62%増、軽作業員が2・98%増、運転手(一般)が2・83%増、運転手(特殊)が2・79%増、特殊作業員が2・78%増、普通作業員が2・73%増と高い伸び率を示した。
会見で石井啓一国土交通大臣は「新単価はゼロ国債を含めた補正予算の発注工事にも適用できる。改定により公共事業の円滑な執行に万全を期すとともに施工時期の平準化を進めたい。また、改定の効果が技能労働者の賃金水準上昇という好循環につながるよう、あらためて建設業団体に対し適正な賃金水準の確保を要請する」と話した。
なお今回も、建設労働者の雇用に伴い必要となる、法定福利費の事業主負担額、労務管理費、安全管理費、宿舎費などを労務単価に加算した金額を参考値として公表。これら必要経費は、公共工事の予定価格の積算では共通仮設費、現場管理費の中に計上されている。
例えば本県の普通作業員の場合、労務単価(1万9100円)と必要経費を合算した参考値は2万6900円、特殊作業員は2万9000円となる。