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日本工業経済新聞社(山梨)
2018/02/16

【山梨】庁舎駐車場や展望台 笛吹市の新年度予算案は普通建設8・8%増

 笛吹市は15日、市議会第1回定例会提出議案に関する市長記者会見を開き、2018年度当初予算案の概要を発表した。徹底した行財政改革のもとでスリム化された前年度をさらに絞った編成について、山下政樹市長は「限られた財源のなかで創意工夫を重ね、効率的な配分を行った」と述べ、新道峠展望台整備やみんなの広場活用、庁舎等施設整備などの事業に新たに取り組む。
 一般会計の総額は、前年度当初から5億7485万1000円(1・8%)減額となる305億3858万2000円でまとまった。一般財源は、16年度決算を基準にして義務的経費を除いた額の10%を減額して各部局に配分。主要事業については基金を財源に別枠を設けたとしており、普通建設事業費は、前年度比8・8%増となる46億1万3000円が確保されている。
 重点事業のなかで、着手に向けて予算付けを行ったとする新道峠展望台整備には、実施設計や測量に充てるとして事業費1071万4000円を盛った。「テラスのようなイメージ。地権者の基本的な了承は得ている」(山下市長)として、完成までに3年はかかる見通しを明らかにした。
 市役所庁舎本館の駐車場などの整備には3億9145万7000円を計上した。市民からの駐車場不足の声に応えるもので、現状、階下が倉庫になっている駐車場の解体や2階建てを構想する新施設の建設費用を見込む。旧春日居庁舎を解体して駐車場とする費用(約1億円を試算)も含まれている。
 市民によるワークショップを重ねてコンセプト構築を進めているみんなの広場活用(事業費552万1000円)では、年度内にアンケートの集計を行い、来年度中には方向性を定める考え。
 ほか重点事業に挙げられた関連費用は、27日に3分離による入札を控える学校給食センター建設には12億6500万円、屋根防水と空調設備設置を施す境川小学校給食棟改修には2721万6000円を予算化。
 土木関係では、継続の砂原橋架け替えおよび周辺整備事業には2億5653万3000円を、労報橋および周辺道路整備事業には8500万円を投入する。土木費の項目別では、道路維持管理費7億1127万5000円、道路新設改良費4億2928万2000円、社会資本整備総合交付金2億9591万4000円の配分。
 笛吹市の第1回定例会は2月22日から3月23日の30日間が会期。新年度当初をはじめとする予算案28件(うち補正8)、条例案12件など43件が上程される。