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建通新聞社四国
2018/02/16

【高知】高知県 南トラ関連予算に304億 本部会議で報告

高知県は14日、南海トラフ地震対策推進本部会議を開き、2018年度の南海トラフ地震対策関連予算や第3期行動計画の18年度版について報告した。第3期行動計画の最終年度となる18年度当初予算案には、南海トラフ地震対策関連に304億円を計上、命を守る対策を徹底し、助かった命をつなぐ対策を掘り下げ具現化する。
 南海トラフ地震対策関連予算は、大型のハード整備が一定完了したことから、前年度より26億円、ピーク時の16年度と比較すると100億円余り減少している。2月補正予算の経済対策分を含むと326億円でほぼ前年度並みとなる。
 命を守る対策では、建築物などの耐震化に59億7600万円、住宅の耐震化を加速させる他、県立施設の耐震化を進める。室内の安全確保対策には19億4300万円、学校体育館の安全対策などを推進する。津波・浸水被害対策には68億3700万円、海岸・河川堤防の耐震化、排水機場の耐震化・耐水化などを進める。土砂災害などの防止には30億9200万円、砂防・地すべり・急傾斜地崩壊対策やため池の耐震化などを進める。
 命をつなぐ対策では、緊急輸送の確保に81億5700万円、緊急輸送道路の法面防災対策や秦南団地関連道路整備など応急対策の速やかな実行のための対策を加速する。
 18年度が最終年度となる第3期南海トラフ地震対策行動計画には、社会福祉施設の設備改修支援や家畜保健衛生所の耐震化など五つの取り組みを追加する。また防災関連製品開発支援、水道施設の耐震化、高台への工業団地整備、警察署などの新設移転など7項目を拡充する。
 本部長を務める尾ア正直知事は「命を守る対策の精度をさらに高め、応急期以降の命をつなぐ対策は内容を大幅に充実させる。新しい知見を取り入れ、進化しなくてはいけない」と述べ、部局間のさらなる連携を求めた。

提供:建通新聞社