香川県は、2月13日に人口減少対策・地域活力向上の歩みを確かなものとするための、総額4615億円に上る2018年度当初予算案を明らかにした。一般会計規模は4615億0200万円で前年度に比べ横ばい。一般会計のうち、投資的経費は632億1900万円で前年度当初(620億8800万円)に比べ11億3100万円の1・8%増となり2年ぶりに増加した。豊島廃棄物等処理施設撤去等事業の終息に伴う事業が前年度比で10億円余、国営農業用水再編対策事業で12億9200万円減少したものの、建築工事が本格化する三豊警察署整備で12億9200万円の増加、香東川総合開発事業(椛川ダム)に10億3000万円増、県庁舎東館耐震改修で9億1200万円増加したのが主な要因。
投資的経費のうち補助事業(国直轄を含む)は292億7400万円で前年度比5・3%減、単独事業が280億円、同比9・9%増、災害復旧事業は59億4500万円で同4・6%増。単独事業の伸びが全体を押し上げた。
当初予算案は@若者の県内定着の促進A先端技術を活用した産業振興B「子育て県かがわ」の一層の充実C働き方改革の実現D四国の中枢拠点機能強化の着実な推進―の五つを重点事業に挙げた。このうち、四国の中枢拠点機能強化の着実な推進で新県立体育館整備事業に1億7100万円を当初予算案に盛り込んだ。18年度に高松市のサンポート高松を整備場所に基本・実施設計、建設地基礎調査などを進める。スケジュールとしては、18〜20年度に基本・実施設計、21年度から建設工事に着手し23年度の開設を予定している。また、整備に備えるために10億円を基金に積み立てる。
この他、空港連絡道路の整備で3億円を盛り込み、中間工区に接続する香南工区の整備を展開する。
新規事業を見ると、健康福祉部でふじみ園改修事業に1092万円を計上。老朽化が著しい、ふじみ園サービス棟(厨房「ちゅぼう」・食堂)の建て替えを行う。農政水産部は県営ため池緊急防災対策事業費(耐震性点検調査)に4億1410万円を盛り込んだ。地震により決壊した場合に甚大な被害が想定される貯水量10万立方b未満の中小規模ため池で防災上重要な、ため池の耐震性点検調査を計画的に実施する。水産試験場耐震診断に257万円を計上、本館の耐震診断を実施する。
土木部は民間住宅耐震補強低コスト工法モデル事業に新規に取り組むため354万円を盛り込んだ。低コストでより合理的・安価な、工法による耐震補強工事のモニターを募集し現場見学会などを通して同工法のPRと普及を図り、住宅の耐震化を促す。新制度を創設し7月からスタートする。また、空き家対策総合推進事業に166万円を計上。空き家所有者らを対象にしたセミナー開催や専用ホームページの開設などを行う。
警察本部は新規に生活道路・夜間における安全性向上事業に1814万円を盛り込んだ。横断歩道の安全性向上、運転者への注意喚起を目的としたセンサー付きスポットライト・自発光式横断歩道標識、速度抑制を促す赤色回転灯を設置する。
提供:建通新聞社