日本工業経済新聞社(茨城)
2018/02/15
【茨城】那珂市が防災設備に7億円/18年度当初予算案
那珂市(海野徹市長)は14日、2018年度当初予算案を公表した。一般会計の予算規模は過去最大で、普通建設事業費も前年度比66・8%増と大幅な増額となった。新規事業として防災設備整備事業に7億90万9000円、民間保育所等整備事業に1億9719万円を計上。継続事業では公立幼稚園建設事業として周辺道路整備を含む外構工事に1億7594万3000円、静峰ふるさと公園魅力向上事業に3905万7000円を配分。道路関係では菅谷市毛線や上宿大木内線の街路整備を進める。(2面に主な事業)
一般会計の総額は207億2000万円。前年度当初に比べ10・9%、金額にして20億4000万円の増となった。普通建設事業費は10億1899万3000円増の25億4435万2000円。
主な新規事業のうち、防災設備整備事業は災害および武力攻撃に備えるため防災設備の計画的な整備を実施するもの。主な内容としては防災行政無線のデジタル化で、20年度までの3年間で順次整備を行っていく。18年度は市役所と消防本部の親機と、市内2地区の子機および戸別受信機の更新を行う。事業費の主な内訳は工事費用に4億7000万円、戸別受信機などの備品購入に2億1300万円。
民間保育所等整備事業は、保育の供給体制を確保するため、新たに保育施設を整備する事業者へ補助を行うもの。事業者は公募の結果、社会福祉法人新世会(那珂市菅谷3799―6、磯崎達也理事長)に決定。19年度の開園を目指し、新年度に整備を行う。
体育施設整備事業では、瓜連体育館の耐震診断調査に基づく非構造部材耐震補強と一部改修を行う。設計は轄設計事務所(水戸市)が本年度に策定。
芳野小学校と菅谷東小学校では、屋内運動場の大規模改造を実施。いずれも建設から約30年が経過し、老朽化が見られることから工事を行う。新年度は基本設計および実施設計に着手する。
継続事業の公立幼稚園建設事業は、市内にある公立幼稚園を集約し、新たな統合幼稚園を建設することで園児の減少や施設の老朽化といった課題に対応するもの。17年度当初予算で2カ年継続費を設定し、建築工事は渇ェ部工務店(日立市)・叶エ水建設(那珂市)JVと契約済み。
18年度は外構工事を発注予定で、倉庫やグラウンドの整備や周辺道路の歩道整備などに予算を確保した。18年度事業費5億894万6000円の主な内訳は継続費の年割額3億1339万3000円、外構工事1億7594万3000円。開園は19年度を予定。
静峰ふるさと公園魅力向上事業では、公園の魅力向上のため交流施設の改修や樹木の更新などを行う。
道路関係では菅谷市毛線、上宿大木内線の街路整備事業を引き続き推進。菅谷市毛線街路整備事業は、市街化区域東部の外郭道路として機能強化を図り、ひたちなか市の市街地と接続することで地域の活性化と交通の円滑化を図る。全体計画は延長1400m、幅員16m。事業費は1億4863万円を設定。
上宿大木内線街路整備事業は、菅谷市毛線との一体的な整備により、地域の活性化と交通の円滑化を図るもの。計画延長は440mで、幅員が16m。事業費として1億339万円を盛り込んだ。
両宮排水路整備事業では、下流の河川改修の完成に伴い、その上流の両宮排水路(市街化調整区域)を整備することで冠水被害などを防ぎ安定した排水処理を図る。市街化調整区域内延長は2380m。設定した事業費は1億5831万5000円。