日本工業経済新聞社(群馬)
2018/02/15
【群馬】神流側流域で4者が森林整備推進協定を締結
上野村(黒澤八郎村長)と吉本(長野県佐久穂町、由井正隆社長)、前橋水源林整備事務所(前橋市、宮ア淳所長)、林野庁群馬森林管理署(岡井芳樹署長)は13日、前橋市内の関東森林管理局で、神流川流域(源流部)森林整備推進協定を締結した。上野村に広がる1183haの民有林と国有林に対して、4者が連携・協力して団地化を推進、合理的な林道などの路網整備や効率的な森林施業、地域材の安定供給に取り組む。関東森林管理局管内での森林共同施業団地の設定は、23カ所目、県内では6カ所目となる。協定期間は、4月1日から2020年3月31日まで。
黒澤村長は「上野村が取り組んでいる森林資源を活用した地産地消。それを核とした村内経済循環の仕組みは、持続ある村づくりの基盤と位置付けている。これまでの取り組みに加え、さらに連携が強化されることになる。それぞれの役割を果たし、モデルとなれるように協力しよう」と呼びかけた。
由井社長は「全国で6000haの社有林を所有し、管理している。山が生活の糧に位置付けられてきているが、必要量の供給が難しい状況。今回の連携で、より一層生産活動に力を入れ、需要に応えられるように、国産材が多く使われる時代に共に歩んでいけるよう協力していきたいと考えている」と意気込んだ。
宮ア所長は「この協定で森林資源の有効活用が一層進むことになる。地域林業にも大きく寄与できると確信している。国有林と民有林が上野村で一体となって、林業をもっと元気にしたいので、皆さまにはご協力をおねがいしたい」と話した。
岡井署長は「林業の成長産業化や国産材普及のためには、意欲と能力がある協力者と連携することが必要となる。この協定により、水源林がきちんと整備され、地域の森林産業の発展につながることを願っている」と述べた。
整備実施計画としては、対象となる森林面積のうち、森林整備39ha、路網整備9360mを予定。森林整備や森林施業の集約化、路網整備に向けて連携・協力する。