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北陸工業新聞社
2018/02/15

【富山】5.4億円−13億円と試算/小矢部市庁舎耐震改修へ/新年度に技術的検証

 小矢部市は、本庁舎の耐震対策について、現庁舎を耐震改修する整備手法で事業化を目指す。耐震性能を確保した上で、実質負担額も低く抑えられることから最も実施可能性が高いと判断した。
 耐震対策をめぐっては、庁内に「本庁舎耐震対策研究会」を設置。▽現庁舎の耐震改修▽現在地での改築▽別の敷地での新築▽他施設の利用―の4つの整備手法について比較検討。その報告書を基に耐震性の確保、経済性、施工性、機能を踏まえ、可能性を探った。
 耐震性については、耐震改修でも災害時の防災拠点としての機能を確保するために必要なIs値0・75を確保できるとする。
 経済性で比較すると、耐震改修は耐震改修のみで約5億4150万円、大規模改修を含めると約11億円(耐震改修・大規模改修11億円、仮設庁舎約2億円)と試算する。仮設庁舎については、別敷地に設置する場合は、駅南土地区画整理事業用地や桜町遺跡出土製品管理センター駐車場などとし、分庁舎方式での用地確保も想定できるとした。
 なお、改築の場合は約52億円、別地新築の場合は約53億円。耐震改修は整備費が4案で最も安く、交付税算入率が高いことから財源的に優位性があると判断した。
 市では、早急に事業化に向けた取り組みを実施したいとし、「18年度に技術的な検証を行い、基本計画を策定。19年度からスタートする新総合計画の前期実施計画に位置付ける」と説明。着工は20年度を目指す。
 本町にある本庁舎は、築後50年を超え、耐震基準を満たしていない。建物は1964年建築で、施設規模がRC造5階地下1階建て、延べ床面積5854平方メートル。15年度には本庁舎耐震診断報告書確認業務(シバタ建築設計事務所)を実施し、95年に行った耐震診断の結果に、その後の経年劣化を踏まえ、耐震改修の可能性などを調査した。

hokuriku