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建通新聞社(中部)
2018/02/15

【愛知】県 都計道の見直し方針案を年度内策定

 愛知県建設部は、都市計画道路の見直し方針の素案をまとめた。未着手区間について、存続、別途計画検討、廃止(代替道路)、廃止の4パターンに分類する。2017年度内に素案について市町村に意見照会し、方針案をとりまとめる。18年度以降、パブリックコメントを経て方針を正式に公表し、各路線の都市計画変更の手続きに入る。
 愛知県の都市計画道路は約5000`ある。大半は戦後から高度成長期までに計画決定されたもの。整備率は72%(14年末現在)だが、未整備延長は約1400`で、全国1位となっている。都市計画決定から40年以上経過した路線のうち、約3割に当たる750`の区間が事業に未着手の状況だ。今後、人口減少などが見込まれることから、将来の都市像として拡大型都市構造から集約型都市構造への転換が求められている。また、建築制限に関する訴訟も行政側に厳しい方向に変化しつつある。こうした状況を踏まえ、都市計画道路の見直しを行うことにした。
 見直しは、全ての未着手区間について検討する。事業に未着手の道路について、事業の状況、必要性、代替性、道路設計の順に検討。存続、別途計画検討、廃止(代替道路)、廃止の四つのパターンに分類する。必要性がないと判定された場合は廃止、必要性があるが代替する道路があると判定された場合は廃止(代替道路)、代替する道路がない路線のうち幅員や線形など道路設計の検討が必要と判定された場合は別途計画検討、代替道路がない路線で道路設計の検討が不要の場合は存続に分類する。併せて、事業の見通しを考慮して、都市計画法第53条の建築制限の緩和も検討する。
 同部は今後、17年度中に素案について市町村に意見を聞き、見直し方針案をとりまとめる。18年度以降、方針案についてパブリックコメントを行い、正式に方針を策定する。その後、個別に見直しする路線の都市計画変更に向けた調整、手続きを進めていく。

提供:建通新聞社