トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2018/02/13

【京都】30年度一般会計7844億6600万円 普通建設事業費は約30%増

 京都市は9日、総額1兆7155億0900円(前年度比1・5%増)の30年度当初予算案を発表した。
 一般会計は7844億6600万円(同2・3%増)で、普通建設事業費は865億6000万円(同29・6%増)。
 特別会計は中央卸売市場第一市場が44億9500万円(同14・7%減)、中央卸売市場第二市場・と畜場が13億2500万円(同36・3%増)、農業集落排水が5000万円(同15・3%減)、土地区画整理が3億4200万円(同11・4%減)、駐車場事業が7億2600万円(同18・6%減)、土地取得が95億2300万円(同7・6%減)など。
 公営企業会計は水道事業が558億6200万円(同10・3%減)、公共下水道事業が987億8000万円(同4・6%増)、自動車運送事業(市バス)が271億2800万円(同1・8%増)、高速鉄道事業(地下鉄)が829億2300万円(同3・8%増)となっている…公営企業会計は別項参照。
 建設関連の主な事業をみると、行財政局は、継続の新庁舎整備事業に84億4245万1000円を計上し、引き続き工事を推進する。
 総合企画局は、京都駅東部エリアの将来構想策定に600万円を計上し、学識経験者らで構成する検討委員会を設置し、将来像やまちづくりの方向性等を盛り込んだ将来構想を策定する。
 京都・近畿の発展に資する国有地の有効活用に向けた調査・検討に800万円を計上。京都刑務所について、29年度の基礎調査等を基に跡地の活用案をとりまとめ。京都拘置所及び京都運輸支局は周辺の事業者等を対象にした意向調査の結果等を踏まえ跡地活用の具体的な方向性等を検討する。
 文化市民局は、京都コンサートホールの機能維持・長寿命化に向けた修繕計画の策定に1300万円を新規計上。現況調査を行い劣化度を評価するとともに、調査結果を踏まえ効率的かつ効果的な計画とすることで、施設の長寿命化、ライフサイクルコストの縮減及び修繕費用の平準化を図る。
 京都市美術館再整備事業に60億3030万円を計上。引き続き再整備を行う。
 新たな「京都市動物園構想」の策定に500万円を新規計上。国の科学研究費補助金承認機関の認定を受けたことを機に、全国の動物園の中で希少動物の繁殖や研究・教育において主導的な役割を果たしていくため、新たな構想を策定する。4回程度の検討会議を開催し、教育プログラムの見直し及び充実などのほか、老朽化したサルワールド(サル島及び類人猿舎)の再整備及びそれに伴う教育・研究機関としての機能充実などを検討する。
 二条城の保存・活用推進に2億0420万円を新規計上。外堀の藻刈りや外周樹木の剪定等により、石垣景観を向上させるとともに、城内園路の改修や和楽庵の修繕等を行う。本格修理工事が完了した番所について、活用に向けた実施設計を行うほか、本丸御殿の公開に向けた基本設計や土蔵及び二の丸御殿台所御清所の環境改善を行う。二の丸御殿は別料金化に向け、二の丸御殿前における観覧受付体制の整備や城内サイン等の新調・更新を行う。
 横大路運動公園の再整備・防災機能強化に4600万円を計上。30年度は多目的グラウンド及び園路・駐車場の設計を行う。
 新規で運動施設長寿命化計画の策定に4500万円を計上。予防保全型の維持管理を進めていくにあたり、13ヵ所の運動施設(西京極総合運動公園、宝が池公園、横大路運動公園、岡崎公園、岩倉東公園、東野公園、勧修寺公園、吉祥院公園、小畑川中央公園、三栖公園、伏見公園、伏見桃山城運動公園、伏見北堀公園)の長寿命化計画を策定する。
 産業観光局は、中央市場施設整備に22億1366万2000円を計上。30年度は水産部門の仮設移転に取り組むとともに新水産棟整備工事に着手する。基本設計は安井建築設計事務所。
 中央市場(食肉市場)施設整備事業に5億8810万9000円を計上。30年度は市場本棟の本格稼働後、既存の市場棟等の解体、付帯施設の建設、外構工事等を行う。
 京都伝統産業ふれあい館リニューアル事業を新規事業化し、限度額2億6500万円の債務負担を設定(期間は31年度)。公募型プロポで業者選定中の設計について、今後早々に業者を決めた後、29〜30年度で設計をまとめ、30〜31年度にリニューアル工事を実施。
 林道施設長寿命化対策事業に200万円を新規計上。市管理の林道5路線の橋りょう18ヵ所の点検及び診断等を行い、診断結果を反映させた維持管理や修繕の実施に係る計画を策定する(専門家による点検・診断が必要な5ヵ所は委託により実施)。
 保健福祉局は、地域リハビリテーション推進センター、こころの健康増進センター及び児童福祉センター一体化整備事業に2140万円を新規計上。30年度は京都市立病院北側の建設予定地で既存建物のダイオキシン、アスベスト調査、土壌汚染事前調査、埋蔵文化財調査を行う。31年度以降に設計着手、建設予定地の既存建物の解体、新築工事等を進める。
 障害者生活介護事業所等整備助成に8560万円を新規計上。左京区山端滝ヶ鼻町に計画の生活介護事業所HOLYLAND(仮称)(定員20人。短期入所2人併設)、右京区梅ケ畑古田町に計画の共同生活援助事業所エリヤ館(仮称)(定員10人)の整備を支援する。
 保護施設整備助成に1億2520万円を新規計上。下京区の中央保護所を廃止し、救護施設に転換。整備などは民設民営で行う。予算案の議決が得られれば、今年度内にも整備及び運営事業者を公募し、30年度中に選定し、着工を予定する。
 介護基盤整備助成に10億0501万4000円を計上。保育所待機児童の解消に15億5380万円を計上した。
 深草墓園における礼拝施設整備事業に710万円を新規計上。30年度に設計を進め、31年度に工事着手し、完成を目指す。
 都市計画局は、ニュータウンの活性化に係る取組の推進に3450万円を計上。洛西サブセンターの活性化に関する方向性及び事業手法等を検討するほか、竹林公園子どもの広場(子どもの楽園(仮称))の基本・実施設計等を行う。
 空き家対策推進事業に1億4018万1000円を計上。空き家の実態調査を行い、調査結果を基に有識者会議で住宅用途以外での活用方策や税の制度・運用のあり方等を検討する。
 京町家の保全及び継承に関する取組の充実・強化に3億2526万3000円を計上。重要京町家の維持修繕に係る助成制度の創設、京町家の耐震改修に対する助成制度の充実等を行う。マッチング制度運用、市が借り上げ民間事業者を通じて賃貸を行うモデル事業の実施なども行う。
 洛西口〜桂駅間プロジェクトの推進に3620万円を新規計上。高架下公共施設の基本設計及び実施設計を行う。
 新景観政策の更なる進化に向けた調査・検討に1600万円を新規計上。規制・誘導のあり方について審議会を設置し調査・検討する。
 駅等のバリアフリー化の推進に2億5712万3000円を計上。西院駅(阪急)、西大路駅及び桃山駅(JR西日本)のバリアフリー化整備を推進。京都駅(JR西日本)の可動式ホーム柵の整備に着手する。鳥羽街道駅(京阪)のバリアフリー化のため、同駅が含まれる東福寺地区の基本構想改訂のための連絡会議を開催し検討を進める。
 建設局は、安心・安全な東大路歩行空間創出事業に2億9820万円を計上。東大路通の歩道横断勾配の改善やバス待ち環境の改善に係る工事及び電柱の移設・集約を行うとともに、景観に配慮した舗装や照明灯の暖色化の整備を行う。
 公園や駐車場のトイレの洋式化等受入環境の整備・充実に2億9850万円を新規計上。観光駐車場等及び観光地周辺のトイレのリニューアル2億0200万円、道路除草・清掃の充実などに充てる。
 いのちを守る都市基盤防災・減災対策プロジェクトの災害防除(緊急輸送道路等に面する斜面の防災対策)に4億7418万5000円を計上。30年度は17路線(一般国道162号など)で実施する予定。
 いのちを守る橋りょう健全化プログラムの推進(橋りょうの耐震補強・老朽化修繕)に24億3358万4000円を計上した。
 いのちを守る都市基盤防災・減災対策プロジェクトの「普通河川整備プログラム」に基づく普通河川緊急対策事業に2億9900万円を計上。30年度は竹田川、千代原川で護岸改修工事等、奥殿川で設計業務委託等を行う。
 いのちを守る都市基盤防災・減災対策プロジェクト「排水機場長寿命化計画」に基づく排水機場の老朽化修繕に7億4420万円を計上。30年度は10排水機場、2樋門の予防保全整備や緊急修繕等を行う。
 巽橋木製高欄再整備事業に1200万円を新規計上。市内産木材で高欄整備を行う。
 消防局は、民泊等に対する火災予防対策の推進に1000万円を新規計上。適切な防火対策が講じられている施設に検査済ステッカーを交付する「消防検査済表示制度」創設などを行う。
 このほか、消防用ドローンの導入900万円、住宅用火災警報器交換・設置促進の充実250万円、南部方面統括指揮隊(仮称)の創設1500万円を新規計上した。