輪島市が同市河井町に建設した輪島中学校の竣工式は8日、同校体育館で開かれ、生徒・教職員、関係者ら約550人が市街地の新たな教育拠点施設の完成を祝った。
竣工式で吉岡邦男教育長は「市が理想とする次代を担う人づくりに役立つ施設となることを確信している。人間と建物が一体となって醸す独自の学びの校風を築き上げてもらいたい」とあいさつした。来賓として出席した梶文秋市長は「地域と学校のつながりを深めるコミュニティースクールとして末永く愛されることを切に願う」と述べた。
来賓の椿原正洋市議会議長、高野勝奥能登教育事務所長も祝辞を贈った。永草正彦校長が謝辞、生徒会長の大家綾斗さん(2年)が喜びの言葉を述べた。アトラクションで2年生44人による「輪島まだら」も披露された。
輪島中は、松陵、上野台、三井の3中学校を統合し、14年4月に開校。これまで上野台中を仮校舎として使用していたが、教育環境の充実を図るため、市街地と日本海を一望できる旧松陵中跡約4万9000平方bに新校舎を整備した。16年6月から建設工事に着手、昨年12月に完成した。
建設規模は、校舎RC造3階建て延べ8490・45平方b、体育館S造2階建て延べ3786・76平方b、武道場S造平屋建て延べ526・18平方b。人工芝の全天候型広場(S造2階建て延べ1369・11平方b)は既存体育館を改修した。4面のテニスコートや、野球場1面、ソフトボール場1面、200bトラックを備えたグラウンドも整備した。
中庭を中心にロの字型に配置された校舎には、輪島の歴史あるまちなみ景観をイメージした格子のデザインなどを採用した。電子黒板や無線LANといったICT(情報通信技術)機器も導入。バリアフリー対応のエレベーターも設置した。総事業費は約39億円。