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建通新聞社(東京)
2018/02/09

【東京】都建設局 委託のプロポ、総合評価の適用拡大

 東京都建設局は、同局が手掛ける公共工事の品質確保に向けた取り組みとして、業務委託でプロポーザル方式と総合評価方式を適用する案件の割合を拡大するため、2方式を合わせた適用目標を「設計6割以上」「測量3割以上」「地質調査4割以上」に設定する。また、平準化を促すため4〜12月を履行期限(納期)とする業務の件数割合を「4割以上」に定める。担い手の確保・育成を目的に実施している「週休2日確保モデル工事」については、全案件で実施することを原則化する。2018年度に契約する案件に適用する。
 同局では@総合評価方式などの活用A事業の平準化B担い手の育成・確保―の大きく三つの観点から品質確保を促すための取り組みを進めている。
 総合評価方式などの活用のうち業務については、「2方式を合わせて4割以上」としていたこれまでの目標を細分化するとともに拡大。2方式を合わせ「設計6割以上」「測量3割以上」「地質調査4割以上」の案件での適用をそれぞれ目標として設定する。土木・建築設計で基本(概略・予備)設計に相当する案件は、予定価格1000万円以上でプロポーザル方式を原則適用する。測量・地質調査では1000万円以上の案件で総合評価方式を原則適用し、2000万円以上で技術提案による効果が見込める場合はプロポーザル方式にする。
 工事の総合評価方式に関しては、これまで通りWTO政府調達協定の対象案件で積極活用し、これを除く財務局契約の案件に原則適用する。事務所契約の案件については、地域維持の担い手確保や地域の実情などを勘案し、事務所ごとに適用方針を定めて活用する。
 事業の平準化に向けた取り組みでは、17年度に業務の「3月納期」を原則禁止し、工事の平準化計画に合わせて債務負担を活用する方針を打ち出した。18年度は「3月納期の原則禁止」を継続しつつ、新たに「早期発注により4〜12月納期の割合を4割以上」とする目標を設定する。
 工事については、集中期(10〜12月)と端境期(3〜5月)の契約件数比率を「2倍以下」、年度の稼働件数と平均稼働件数の比率を「0・8以上」とする目標をさらに引き上げ、契約件数比率を「1・5倍程度」、稼働件数比率を「0・85以上」に設定する。
 さらに担い手の確保・育成のための取り組みとして、週休2日確保モデル工事を、単価契約や緊急・災害復旧などを除き全案件に適用する。「女性活躍」「建設業の魅力発信」のモデル工事についても、WTO案件は原則として適用対象に位置付ける。

提供:建通新聞社